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PAPERS研究の成果

ARTICLE 論文(ワーキングペーパー/モノグラフ)

日本が直面する課題について、多角的に調査・分析を行い、今後の議論に役立つ知見を提供します。

NIRAワーキングペーパー:ISSN 2758-2183
NIRAモノグラフシリーズ:ISSN 2758-2175

食をめぐる産業内貿易の可能性:成長アジアを見据えて

日本政府は、「攻めの農政」の重要な柱として、農産物の輸出促進に取り組んでいる。平成17年(2005年)3月には、平成21年(2009年)までの5年間で輸出額を倍増させる(約6000億円)という目標を設定した。さらにその後、「21世紀新農政2007」において、平成25年(2013年)までに輸出額1兆円規模を目指すことを目標に定めた。

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フードシステムと食の安全・安心

2001年に食の信頼を揺るがしたBSE問題は、食品産業の食品安全対策、食品安全・衛生行政の枠組みと運用方法を大きく変えた。国民的懸念が政府を変革へ向けて突き動かしたことは間違いない。2001年は食の安全問題が噴出した年であり、2003年は新しい食品安全行政の元年と言われている。

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食品産業と農業の連携をめぐるビジネスモデル

多くの食品企業は、国産原料・食材の調達については市場から産直による契約へ、さらに直営農場の設置へという展開をとげ、3つのチャネルを統御できるようになった。特に契約取引の理解が進展し、加工業務用の拡大につながったばかりでなく、市場流通であっても緩やかな契約取引が増加することになった。

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情報技術革新とフードシステム

情報技術、通信技術は刻々と進歩している。特に、商流ではインターネット技術、物流では自動認識技術の発展および普及は、流通の効率化、流通チャネルの多様化など、フードシステムに大きな影響を与えている。しかしながら、それらの技術を単に導入するだけでは、業務改善や効率化に結び付かない場合も多い。

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食と農による地域振興戦略

地域が地域振興策として期待するのが「食」と「農」だ。豊富な農産物や独自の食文化など地域資源を活用した都市農村交流、地産地消といった取り組みが始まっている。それは高度成長期以来、大都市にヒトや食料を送り続けてきた地方の自信と誇りの回復であり、 中央に左右されない地域の自立を目指す活動でもある。その成否のカギを握るのは地域内の異業種とのネットワークづくりである。

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東アジアの経済発展と格差問題

1990年代に入り、東アジアでは都市部と農村部の所得格差(農工格差)が拡大している。格差是正には農業開発をさらに進める必要があるが、「緑の革命」が終焉し、取り得る政策は限定される。東アジア諸国で実施されている様々な農産物価格支持政策は、グローバリゼーションに逆行しているという課題もある。日本や韓国をモデルに形成されてきたアジア・モンスーン地帯に特徴的な労働集約的、零細・小農のビジネスモデルを、大胆に大規模農場ベースの労働粗放的な農業ビジネス・モデルに変革する政策努力が求められる。

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FTAのアジア発展への貢献と我が国のFTA戦略

アジアではASEANがFTA締結のハブとなり、国際的生産・流通ネットワークが発達した。日本は、FTAsの内容にビジネス環境整備を含めるなど、FTAsを経済のダイナミズムを生み出すツールへと変革する動きの一翼を担った。現在、日本のFTA戦略は資源確保など第2段階を迎えているが、農業保護問題がボトルネックとなっている。2010年のAPEC日本開催を契機に、日本が国際通商政策の大きな枠組み作りの先頭に立つことができるよう、国内改革が急がれる。

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マフィアたちの 「東アジア共同体」?

東アジアでは越境犯罪の脅威が急速に進行し、国家の主権と市民社会の安全を脅かしつつある。アジアのマフィアたちは、地域経済の統合という波に順応しつつ、大規模なビジネス・チャンスを睨む。イデオロギーや政治体制などのしがらみにとらわれないネットワーク化は、「裏社会の東アジア共同体」を彷彿とさせる。日本は、「越境犯罪との戦い」を通じ、東アジアの安全保障に大きく貢献するだけでなく、新たな地域協力体制の構築に向けて決定的なイニシアティブを取ることが期待される。

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