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PAPERS研究の成果

OPINION PAPER NIRAオピニオンペーパー

日本が抱える重要課題について、変化の激しい今だからこそ求められる未来志向の政策提案を、
研究プロジェクトを率いる研究者が発信します。

ISSN 2436-2212

副業としてのギグワークはなぜ広まらないのか

コロナ禍を契機に、ネット経由で単発のサービスを提供する「ギグワーク」への関心が高まっている。労働力不足が進む日本社会で新しい働き方を健全に発展させられるかの分水嶺だ。就業者実態調査の結果によると、副業としてのギグワーク経験がある就業者は全体の4%で、本業の所得補填の色合いが強い。ギグワークで働くことを、より前向きに考えられるようにするには、企業の意識改革やスキルの正当な評価、マッチングプラットフォームの改善が課題だ。

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各国の債務はコロナ禍でどう変化したか

コロナ禍で世界各国の債務が拡大している。欧米でインフレが進み、金融引き締めへと転ずる中、債務が大きくなった民間企業や政府には利払い負担の増加、また、金融機関等には保有する債券の価格下落の影響が、今後広範に生じることが懸念される。金利上昇が実体経済やグローバルな金融システムに与える影響を考慮することが重要だ。とりわけ日本は政府債務が突出し、コロナ禍で非製造業を中心に企業債務が増加しているなど、留意が必要である。

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日本人にとっての自由と平等とはなにか

日本人は自由と平等のいずれを重視しているのか。調査の結果では、平等よりも自由を選ぶ回答者の方が圧倒的に多い一方で、新型コロナウイルスの対策のための個人の自由の制限については、むしろ肯定的な人が多数を占めていた。日本人にとっての自由とは、個人の自由をラディカルに主張するリバタリアン的な自由というよりは、自由の規制をも許容する、むしろ秩序や社会的コンセンサスに親和的な自由が想定されている可能性が高い。

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高齢者の医療費負担増を人びとはどう受け止めているか

2021年の法律改正で、後期高齢者医療費の自己負担割合の引き上げが決定した。これに対する人びとの意見を、熟慮や熟議を通じて観測する中で、賛成・反対両派の認識に共通点が見つかった。医療制度の持続可能性に対する懸念、医療費の無駄の削減といった効率性への認識、そして医療費の負担割合を「年齢」で区切ることへの不満である。負担分配に関する国民の合意形成のための手がかりとして、議論すべきアジェンダを示す。

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人びとが受け入れ可能な政策ビジョンとは

人々に受け入れられる政策ビジョンをデッサンするためにはどうすればよいのか。4つのテーマを選び、熟考と熟議を経た「世論」の観測を試みた。そこから得られた教訓は、人々は、問題の所在を理解しており、受け入れがたい政策を求めるときには、人々が受け入れやすい応能負担の議論や、無駄をなくす努力を並行することが有効だということ。そして、抽象論より具体的なイメージを見せることである。

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共創パートナーとしての日本

新興国・途上国におけるデジタル化が進展している。果たして、日本政府や企業は、どのように関わっていくことが期待されているのか。ここでは、「共創パートナーとしての日本」としての役割に注目する。具体的には、開発計画への参画、研究開発、市場開拓、現地企業への出資と戦略経営、そして日本への還流の5つのチャネルを通じて関わっていく。しかしながら、東南アジアやインドをみると、急速に拡大するニーズに対して、日本の取組みが十分とは言えない状況だ。

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デジタル時代におけるシチズン・サイエンス

ITの普及とともに、市民が科学者と知を共創する「シチズン・サイエンス(市民科学)」が広がりを見せている。しかし、その多くは自然科学分野だ。我々自身が研究対象となる人文・社会科学分野で、市民科学はどのような役割を果たしうるか。コンファレンスでは、社会的課題の解決に市民の知恵をいかす意義が示された。それを引き出すには、研究の質と個人の権利を確保する仕組みや、市民と科学者の双方向のコミュニケーションを積み重ねが重要だ。

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日本のコロナ対応策の特徴と課題

日本のコロナ危機に対する対応は国際的にどのように評価できるのだろうか。2020年の世界経済を国際比較分析すると、日本は死亡率を抑えたが、深刻な構造的な課題が浮き彫りになった。医療提供体制の総合的な見直し、非常時対応の態勢整備、ワクチン開発の遅れ、接種に伴う様々な規制、財政支出の有効性―などである。また、コロナ禍に伴い公的債務が拡大、格差も拡大したが、格差を縮小する方向で税、財源を検討していくべきだ。

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感染症対策か経済対策か

コロナ禍の中で感染症対策を重視するか、経済対策を推進するか、対策に対する評価は揺れ動いている。2020年12月に実施した就業者実態調査から分析すると、所得、業種、就業形態などで経済対策に対する見方は異なるが、打撃の大きい飲食・宿泊業は対面サービスとあって感染症対策の強化を望む傾向が明らかになった。また、テレワークを一段と推進することが重要だが、精神的な疲弊は大きく、SNSを活用した自殺防止対策を講じる必要がありそうだ。

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新たな当事者意識の時代へ

日本に山積する社会的な課題の解決には、「当事者意識(オーナーシップ)」が鍵となる。他人事ではなく自分のことだから、大切にしたいし、責任を感じる。1人ひとりがそのような意識を持つことが、日本社会の新しい可能性となるはずだ。社会のさまざまな場所で当事者意識をはぐくむ仕組みは、どうすれば作ることができるのか。日本の多様な地域との関わりを重視しながら、当事者意識に着目して活動している3名の識者インタビューから、その秘訣を探る。

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