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PAPERS研究の成果

OPINION PAPER NIRAオピニオンペーパー

日本が抱える重要課題について、変化の激しい今だからこそ求められる未来志向の政策提案を、
研究プロジェクトを率いる研究者が発信します。

エビデンスからみた新型コロナへの対応

2020年、未知のウイルスが世界を襲った。日本初の緊急事態宣言を経てもなお新型コロナに関する情報が錯綜する中、医療の専門家たちに最新のエビデンスに基づく知見を語ってもらった。重症化のメカニズムや自然免疫との関係、治療薬・ワクチン開発の現状評価、出口戦略等について活発な議論がなされ、感染状況のデータを全国レベルで即時に把握できるシステムの構築や、地域ごとに重症度を区別し受け入れる病床の体制整備など、重要な課題を提示する。

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テレワークを感染症対策では終わらせない

新型コロナの感染を防ぐ手段としてテレワークが注目されているが、誰もが利用できるわけではない。2020年4月に行った就業者実態調査の分析では、コロナ禍でのテレワークの利用は、平均的には伸びたが、業種などによる違いが大きい。感染症対策としての一律のテレワーク推政策は、一部の業種では経済と両立せず、矛盾をはらむ。テレワークを長期的に活用するためには、業種や職業ごとに課題を把握し、きめ細かなテレワーク環境の改善が求められる。

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COVID-19によるパンデミックの経済的影響への対応

COVID-19により、世界の国々はどのような影響を受けたのか。NIRA総研とドイツ日本研究所は、米、中、独、スウェーデン、EUの専門家を招いてウェブ会議を開催し、各国の経済的影響と対策の他、格差問題、専門家の役割など、多岐にわたるテーマで議論を行った。国家間で対応力に差がある一方、経済の相互依存度が高いため、経済的影響は各国で似通っていることがわかった。世界規模の課題解決には、国際協調と対話が重要であることが強く認識された。

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整合性のある政策論議を

現在、日本は低成長と人口減少という新たなフェーズへゆるやかに移行している。この転換期を乗り越えるためには、整合性のある政策が必要だ。しかし、政府が公表している経済財政試算は期間や前提が体系化されておらず、一貫性があるとは言い難い。そこでNIRA総研は、政府の経済前提を用いて、将来の財政状況を試算した。その結果、政府の債務残高は上昇を続け、今の政策では、財政の持続可能性は十分に確保されていないことが明らかとなった。

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「フリーワーカー」に対する法政策はどうあるべきか

AIやロボットが人間の仕事を奪うようになっても、創造性が必要な仕事は人間に残され、「フリーワーカー」としてその能力を発揮する人材の需要は高まるのではないか。こうした予測に端を発し、企業に属さず場所や時間を自由に選択する働き方を法的に検討した。フリーワーカーは労働法の対象外だが、疾病により収入が途絶えるなどの経済リスクは自己責任で放置するのではなく、働き方に中立な制度へ再編する必要があるのではないか、議論すべきだ。

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21世紀の「資源」:ビッグデータ

21世紀の「資源」といわれるようになったビッグデータだが、利用環境は整備途上だ。新たな資源を巡る混乱を防ぎ、いかに経済・社会的利益につなげるか。実務家、研究者、政府関係者によるワークショップでは、新たな価値を生むIoT技術の構築、ビジネスを活発化させるデータ取引の仕組み、AIが惹起する倫理的問題やブラックボックス化といった、新しい課題が示された。データ乱用を防ぎ、一方で過剰規制にもならぬ、バランスのとれた対応が求められる。

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キャッシュレス社会に向けて何をすべきか

NIRAのアンケート調査により、キャッシュレス化の実態が明らかになった。日本はいまだに現金嗜好が根強く、特に所得の低い層ほど傾向が強くなる。また、地域、年齢、雇用形態など様々な要因でキャッシュレス決済の普及状況は異なる。キャッシュレス決済を利用しやすい社会を実現するために、民間による高付加価値のサービスの提供と、政府の多面的できめ細かい政策を推進する必要がある。

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財政と金融の協調

財政政策と金融政策には、金融政策が財政政策を支配するスキームと財政政策が金融政策を支配するスキームがある。前者は適切で、後者は大惨事に至る。前者から後者に移行する境界点がある事を前提に、金融の積極緩和のメリットとデメリットをシミュレーションで示した。現在の財政と金融の協調は「財政規律を遵守する政府」と「物価安定を目指す独立した中央政府」を基礎に成立し適切な政策枠組だが、枠組が変更されれば状況が一変するリスクがある。

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ポピュリズムを招く新しい「政治的疎外」の時代

欧米諸国では、グローバル化や技術革新により仕事を失い、社会から取り残されてしまった人々が、政治への不信感を強め、社会を変えてくれそうなカリスマ的リーダーを待望したことで、ポピュリズムが生まれている。日本は今のところポピュリズムとは無縁のように見える。しかし少子高齢化や巨額の公的債務残高などを抱える課題先進国であり、与党も野党も有効な政策を打ち出せていないことを考えれば、いつポピュリズムに火がついてもおかしくはない。

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日本の「ユニコーン」不足はバッドニュースか?

日本にはユニコーン企業が少ないと言われている。これはスタートアップのエコシステムが発展していないことを示しているのだろうか。たしかに、アメリカと比べるとベンチャーキャピタルの投資規模は小さい。しかし、日本には2つの小型株市場があるため、ユニコーンになる前に上場する環境が整備されていると言える。一方で、大規模な株式公開も目指せる体制にもある。スタートアップエコシステムは大きく進歩しているのだ。

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