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PAPERS研究の成果

ARTICLE 論文(ワーキングペーパー/モノグラフ)

日本が直面する課題について、多角的に調査・分析を行い、今後の議論に役立つ知見を提供します。

NIRAワーキングペーパー:ISSN 2758-2183
NIRAモノグラフシリーズ:ISSN 2758-2175

アジアの「内需」を牽引する所得層―景気が失速しても、中間所得層の拡大は大きい

近年、アジアに対する「世界の市場」としての期待が高まる一方、将来性に対する不安も聞かれる。アジア市場を支える中間所得層以上の人口規模は今後どうなるのか。分析の結果、過去の成長トレンドが今後も持続する想定では、2008年の中間所得層以上9.4億人から2020年には19.5億人とほぼ倍増し、中国とインドの経済成長が低成長になったケースでも、2020年には15.5億人規模となる。将来の大規模市場としてのアジアの成長力は確実だと思われる。

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国際標準化の問題とアジアへの展望

グローバル経済化のなかで、国際標準化の動きは、経済の死活問題に直結する。近年の国際標準化の問題点として、以下の3点がある。第1に、「国際標準」が特定地域など偏った利益を代表することがあり、貿易阻害を助長する事態となっていることだ。第2に、消費者便益を公平に保護する難しさだ。第3に、国内標準と国際標準の整合化、及び調整過程で必要となる膨大な労力だ。本稿では、これらの問題について日本がとるべき対応について考察する。

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アジア域内標準化の経済効果

本稿では規格や技術規制がアジア域内でハーモナイゼーションされたときの経済効果を分析している。その結果、ハーモナイゼーションにより、日中韓、ASEANのGDPは増加し、早期の標準化は、より大きなマクロ経済的なメリットを享受できることがわかった。特に日中韓3国は、対ASEANとよりも、3国間で先にハーモナイゼーションを進める方が経済的利益が大きい。アジアではいまだ各国の格差が大きく、各国の産業構造を考慮した標準化政策のあり方も検討に値する。

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金融危機をどう理解するか?―全てはサブプライムから始まった

NIRAモノグラフシリーズ基礎データ編は、研究課題の分析に当たって必要となる基礎的なデータを収集・整理して参考情報として提供する。第1号は、金融危機の発端となったサブプラムローンから、日本経済、アメリカ経済への影響までを整理した。

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道州制実現下における沖縄単独州の財政構造に関する実証分析―沖縄単独州の財政課題とその対応策

道州制をめぐる議論が活発化している。人口減少や少子高齢化社会の到来、さらには経済活動のグローバル化の進展など、経済社会情勢が変化していく中で集権型の行財政システムが十分に機能しなくなったことが議論の背景にある。そのため、新しい時代に対応した行財政システムとして道州制が注目され、その制度設計のあり方が模索されている。とりわけ財政制度については、持続可能な地域社会を構築する上でもっとも重要な制度の1つである。

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東アジア地域秩序の変容にどう関与するか

中国の経済的台頭は、東アジア地域秩序にどのような変化をもたらすか。日本はどう対応すればよいのか。現状は、中国中心の地域秩序が形成されつつあるわけではない。中国周辺の国々は経済的相互依存が進むほど、中国に依存せずに中国との貿易を拡大することができる。東アジア地域秩序「進化」のために日本は、日米同盟を堅持し、経済協力・経済連携を通じて東アジア地域の経済的な相互依存を推進すべきだ。

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中国の行方と日本の対応

中国はグローバル化の影響を強く受ける「普通の国」になりつつある。今後一世代に亘り、経済の市場化を動因として社会、政治的に大きく変化するだろう。地理的に突出して大きい中国が成長を続ける上では、諸外国との関係を安定的に発展させることも大きな課題だ。本稿ではまず、2008年に発生したチベット族の暴動を手がかりに、中国の今後を左右する諸問題について検討する。次に、中国の展開のシナリオを描きながら、いかに安定的な日中関係を築くのかについて検討する。

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総括 日本の食料:新局面と政策課題

食料問題が、国際問題として、また、私たちの暮らしに密着したテーマとして、強い関心を集めている。原油の価格上昇を追いかけるように、小麦やトウモロコシなどの国際相場の高騰が伝えられている。すでに相次ぐ食料品の値上げのかたちで、国民生活にも影響が現れはじめた。日本だけのことではない。

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