2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.24農業担い手政策の課題生源寺眞一担い手の創出・支援を柱として2007年にスタートした農政改革に、大きな揺り戻しの波が襲っている。同年7月の参院選で圧勝した民主党が、選挙向けマニフェストにすべての販売農家を対象とする戸別所得補償制度なる提案を掲げていたことが、揺り戻しの発端である。ここは農村部の有権者の投票行動に関する詳細な分析に待つべきであろうが、巷間伝えられているのは、農政改革を小規模農家切捨てだとして批判した民主党の姿勢が、農村の投票に強く影響したとする見立てである。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.23農地制度改革の課題―本当の改革とはどのようなものか、その根拠と具体策を考える盛田清秀本稿は、第2次大戦直後の農地改革を経て農地法が成立(1952年)した以降の日本の農地制度の展開を整理するとともに、現在直面する農地制度改革の方向を検討することを課題としている。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.22水産業をめぐる制度改革の課題と展望小松正之我が国の水産業は衰退に歯止めが全くかからない。明治政府が樹立され、近代法制度の下で、水産行政が施行され水産業の振興が図られて以来の未曾有の危機に直面していると考えられる。これは明治政府による海面を官有化の宣言後に、全国各地の漁民の抵抗による混乱や、第二次世界大戦による10万隻に及ぶ、日本漁船の喪失以来の大危機である。現在の危機はそれ以上に深刻であろう。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.21グローバル化と食料・農業:日本農業の国際化対応本間正義内閣府が2007年末に発表した数値によれば、2006年の日本の1人当たり名目国内総生産(GDP)は3万4,252ドルで、経済協力開発機構(OECD)30カ国中18位である。日本は米国に次ぐ世界第2位の経済大国としてかつて世界のGDPの約17.9%を占めていたが(1994年)、今日では世界のGDPの約9.1%を占めるに過ぎない。経済大国日本に陰りが見えている。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.20グローバル化と食料・農業:総合的視点の重要性鈴木宣弘我が国の農産物市場が閉鎖的だというのは間違いである。日本ほどグローバル化した食料市場はないといってもよい。我々の体のエネルギーの61%もが海外の食料に依存していることが何よりの証拠である。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.19食をめぐる産業内貿易の可能性:成長アジアを見据えて金田憲和日本政府は、「攻めの農政」の重要な柱として、農産物の輸出促進に取り組んでいる。平成17年(2005年)3月には、平成21年(2009年)までの5年間で輸出額を倍増させる(約6000億円)という目標を設定した。さらにその後、「21世紀新農政2007」において、平成25年(2013年)までに輸出額1兆円規模を目指すことを目標に定めた。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.18フードシステムと食の安全・安心中嶋康博2001年に食の信頼を揺るがしたBSE問題は、食品産業の食品安全対策、食品安全・衛生行政の枠組みと運用方法を大きく変えた。国民的懸念が政府を変革へ向けて突き動かしたことは間違いない。2001年は食の安全問題が噴出した年であり、2003年は新しい食品安全行政の元年と言われている。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.17食品産業と農業の連携をめぐるビジネスモデル斎藤修多くの食品企業は、国産原料・食材の調達については市場から産直による契約へ、さらに直営農場の設置へという展開をとげ、3つのチャネルを統御できるようになった。特に契約取引の理解が進展し、加工業務用の拡大につながったばかりでなく、市場流通であっても緩やかな契約取引が増加することになった。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.16情報技術革新とフードシステム河野恵伸情報技術、通信技術は刻々と進歩している。特に、商流ではインターネット技術、物流では自動認識技術の発展および普及は、流通の効率化、流通チャネルの多様化など、フードシステムに大きな影響を与えている。しかしながら、それらの技術を単に導入するだけでは、業務改善や効率化に結び付かない場合も多い。詳細を見る
2008.03.01論文NIRAモノグラフシリーズNo.15農業の新しいかたち:プロ農業とセミプロ農業大澤信一我が国は、自由な通商貿易で国の経済活動の背骨を支えつつ、20世紀後半の半世紀にわたって高度な経済成長を実現してきた。これによって世界第2の経済大国の地位と国民の豊な生活水準を実現することができたことは周知の事実である。詳細を見る