2023.09.15 地域経済自治行政 NIRAオピニオン No.72 地方分権改革の30年を振り返る 宇野重規 松井望 地方分権改革が始まってから30年になる。自治体の自主性、自立性が着実に大きくなっているという意見がある一方、コロナ禍などの緊急時対応やDXなどにおいてむしろ国の役割を強化すべきという主張や、個別法令や計画策定などを通じて、実質的に国のコントロールが残っていることを問題視する考えもある。議論の焦点は、国と自治体の役割分担をいかに再定義し、その上で両者の関係をより円滑なものにしていくかにあるだろう。 詳細を見る
2023.08.10 市民参加 わたしの構想 No.67 日本の教育格差と「平等神話」 東和浩 松岡亮二 垂見裕子 山田勝治 志水宏吉 中邑賢龍 SDGsの1つに「質の高い教育をみんなに」がある。教育によって貧困の連鎖を断ち切り、不平等を是正することができる。日本の義務教育は整備されているが、国民に等しく質の高い教育機会が与えられているだろうか。家庭環境が理由で塾などに通えない子どもや、学校生活になじめずに教育機会を逸 してしまう子どももいる。教育格差の現状とその背景は何か。学校教育はどうあるべきか。専門家に聞いた。 詳細を見る
2022.02.10 市民参加 わたしの構想 No.58 「長期思考」は未来を変える 宇野重規 ローマン・クルツナリック 松本紹圭 西條辰義 小林慶一郎 野村進 人類は、今を考える「短期思考」と、将来世代を視野に入れる「長期思考」をうまく使って繁栄してきた。しかし、現代世界を覆うのは極端な短期思考といわざるを得ない。累積する財政赤字の将来世代への影響や、日々排出する温室効果ガスが地球に与える破壊的な影響について、想像すらつかなくなっている。長期思考で、社会はどう変わるのか。長期思考にシフトするには、何が必要なのか。長期思考の重要性を唱える識者に聞いた。 詳細を見る
2022.01.24 市民参加自治行政 研究報告書 デジタル化時代の地域力 宇野重規 小田理恵子 吉村有司 庄司昌彦 若林恵 デジタル化を通じて、いかに地域の住民に自らの地域を自らの手でつくり出す力を付与することができるか。この課題を考えるために、4名の方にインタビューを行った。バルセロナのDecidimという取り組みや、DXの本質が「ユーザー中心」にあるという指摘は、日本社会におけるデジタル化推進のヒントとなる。デジタル民主主義には様々な課題もあるが、デジタル化による負の側面を乗り越えつつ、新たな民主主義の可能性と地域力の発展にDXを活用すべきである。 詳細を見る
2022.01.14 地域経済 研究報告書 人口減少社会に挑む市町村長の実像と求められるリーダーシップ (第2部) 大久保敏弘 辻琢也 中川雅之 超高齢化や人口減少など、様々な要因がまちづくりのあり方に政策転換を迫る中、地域の改革を成功させるキーマンは市町村長だ。第2部では、政策転換に成功して先駆的な成果を上げた市町村長のアンケート結果、インタビューをまとめた。平均的な市町村長と比べると、先駆的な市町村長はリスクを厭わないタイプが多い。この差は、リーダーシップ発揮のスタイルに表れており、自身の考えを言葉で伝えて相手を説得する、鼓舞的な要素が強いことが分かった。 詳細を見る
2022.01.14 地域経済 研究報告書 人口減少社会に挑む市町村長の実像と求められるリーダーシップ (第1部) 大久保敏弘 辻琢也 中川雅之 超高齢化や人口減少など、様々な要因がまちづくりのあり方に政策転換を迫る中、地域の改革を成功させるキーマンは市町村長だ。第1部では、全国の市町村長に行ったアンケートを基に、平均的な市町村長像を描き出した。大半の市町村長が「子育て支援策の充実」を重視しており、人口減少に抗する政策には自身の政治判断を強調する傾向にある。また、一般人よりもリスクを厭わないパーソナリティであることが判明したが、現場では必ずしも生かされていない。 詳細を見る
2021.10.29 自治行政 わたしの構想 No.56 コロナ感染症、不決断という日本の病 金丸恭文 塩崎恭久 鈴木康裕 横倉義武 眞鍋淳 マリアナ・マッツカート 新型コロナウイルス感染症の流行当初から医療のひっ迫が問題となってきたが、いまだ十分な解決に至っていない。感染症法や特措法の改正も行われたが、有効に機能しなかった。次のパンデミックに備えるためにも、これまでの政策対応を検証し、そこから学ぶ必要がある。日本のコロナ対策から得られる教訓は何か。今後の医療改革で、何が必要なのか。日本の医療のかじ取りを担ってきた識者や海外の専門家に聞いた。 詳細を見る
2021.08.31 市民参加 NIRAオピニオン No.58 デジタル時代におけるシチズン・サイエンス NIRA総研 ドイツ日本研究所(DIJ) ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH東京) ITの普及とともに、市民が科学者と知を共創する「シチズン・サイエンス(市民科学)」が広がりを見せている。しかし、その多くは自然科学分野だ。我々自身が研究対象となる人文・社会科学分野で、市民科学はどのような役割を果たしうるか。コンファレンスでは、社会的課題の解決に市民の知恵をいかす意義が示された。それを引き出すには、研究の質と個人の権利を確保する仕組みや、市民と科学者の双方向のコミュニケーションを積み重ねが重要だ。 詳細を見る
2021.08.11 地域経済 わたしの構想 No.55 スマートシティをファイナンスする 東和浩 ランス・カワグチ 浅川博人 ダニエル・スタンダー 菊池武晴 中村彰二朗 山本英生 ICT等の新技術を用いて持続可能な都市の実現を目指すスマートシティ。日本各地で取り組みが進んでいる。しかし、一過性のプロジェクトに終わらせることなく、将来的に事業の継続性や経済性をどう担保していくか、成功への確かな道筋はまだ見えていない。スマートシティのファイナンスにおける課題にどう対応すべきか。都市を革新するために金融機関は何に挑戦すべきか。内外の識者に問う。 詳細を見る
2020.12.24 地域経済 研究報告書 「全国市区町村長の政策意識とリーダーシップのあり方」に関する アンケート調査(速報) 大久保敏弘 辻琢也 中川雅之 新型コロナウイルス感染症対策を契機に、政治的リーダーシップのあり方がかつてなく強く問われている。そこで、全国の市区町村長、東京23区長を対象に、政策意識とリーダーシップのあり方に関するアンケート調査を実施した。首長が現在、もっとも重要視している政策課題は「子育て支援政策」であり、首長のパーソナリティーは一般人の平均と異なっていることが明らかとなった。少子高齢化の進む分権型社会における現在の首長像が浮かび上がる。 詳細を見る