データTW23-01~07 2022.04.06 テレワークに関する就業者実態に関するデータ この記事は分で読めます シェア Tweet ※以下の からはグラフが印刷できません。印刷は、グラフ右下より行なってください。 大久保敏弘 慶應義塾大学経済学部教授 NIRA総合研究開発機構 2024.08.01更新 概要 NIRA総研は慶應義塾大学経済学部大久保敏弘研究室と共同で、コロナ禍での就業者の状況を捉えるため、「テレワークに関する就業者実態調査」を感染拡大当初の2020年4月より継続的に行ってきた。以下では、同調査の概要について紹介する。 INDEX 1.調査の趣旨・目的 2.主な結果 TW23-01 全国および東京圏のテレワーク率の推移 TW23-02 産業別でみたテレワーク率 TW23-03 産業別でみたテレワーク率の推移 TW23-04 所得階層別でみたテレワーク率 TW23-05 所得階層別でみたテレワーク率の推移 TW23-06 仕事の効率(2023年10月、テレワーク利用別) TW23-07 ICTツールの活用状況(2023年10月、テレワーク利用別) 3.調査概要 3.1.調査方法 3.2.これまでの調査 3.3.主な調査項目 3.4.回答者の属性 3.5.職業分類 4.研究体制 5.成果物 6.外部資金 1.調査の趣旨・目的 サービス産業や製造業サービス部門の国際的な協業や分業は未解明な部分が多く、サービス産業、部門におけるテレワークやロボットの活用が、労働者の働き方や、企業組織をどのように変えていくかが注目されている。 本調査は、新型コロナウイルスの感染拡大による、全国の就業者の働き方、生活、意識の変化や、業務への影響等の実態を捉え、テレワークの活用が就業者や企業組織に及ぼす影響を解明することを目的とした、NIRA総研と慶應義塾大学経済学部大久保敏弘研究室による共同研究である。 コロナ禍で就業者の働き方や行動、意識は時々刻々と変化している。適切な政策実施やその事後検証のためには、こうした変化を正確に把握する必要があり、定点観測の継続が重要である。本調査は感染拡大当初の2020年4月より2023年10月まで計10回実施され、2万人以上の日本全国の就業者が参加してきた。すべて参加した継続回答者数は2,100人以上になり、同一の就業者の変化を観測することができる。 2.主な結果 TW23-01 全国および東京圏のテレワーク率の推移 (クリックすると別ページで確認できます。) データのダウンロードはこちら(.xlsx) TW23-02 産業別でみたテレワーク率 データのダウンロードはこちら(.xlsx) TW23-03 産業別でみたテレワーク率の推移 (クリックすると別ページで確認できます。) データのダウンロードはこちら(.xlsx) TW23-04 所得階層別でみたテレワーク率 データのダウンロードはこちら(.xlsx) TW23-05 所得階層別でみたテレワーク率の推移 (クリックすると別ページで確認できます。) データのダウンロードはこちら(.xlsx) TW23-06 仕事の効率(2023年10月、テレワーク利用別) データのダウンロードはこちら(.xlsx)(注)通常通り勤務していた場合の仕事の成果を100とした場合と比べた時間あたりの仕事のパフォーマンス(仕事の効率)。 TW23-07 ICTツールの活用状況(2023年10月、テレワーク利用別) データのダウンロードはこちら(.xlsx) 3.調査概要 3.1.調査方法 1)調査対象:全国の満15歳以上の就業者(第2回調査以降は、過去の調査の参加者に限って調査時点で失業している者を含む)2)調査機関:株式会社日経リサーチ3)調査対象者:調査会社に登録しているインターネット調査登録モニター4)実施方法:インターネットによる調査。スクリーニング調査を実施し、就業者に該当する者のみが本調査に参加する。2019年度の総務省『労働力調査』の結果に基づき、性別、年齢(6区分)、地域(5区分)に応じて割り付け、回収目標数が10,000となるよう調査を実施する。 3.2.これまでの調査 調査回 調査時期 回収数 第1回 2020年4月1日~7日 10,516件 第2回 2020年6月5日~18日 12,138件(うち、継続回答8,407件) 第3回 2020年12月8日~21日 10,523件(うち、継続回答9,201件) 第4回 2021年4月10日~25日 9,796件(すべて継続回答) 第5回 2021年9月4日~22日 10,644件(うち、継続回答8,455件) 第6回 2022年2月3日~14日 10,113件(うち、継続回答9,085件) 第7回 2022年6月1日~20日 10,595件(うち、継続回答8,748件) 第8回 2022年12月16日~2023年1月10日 9,804件(すべて継続回答) 第9回 2023年3月3日~2023年3月20日 9,779件(すべて継続回答) 第10回 2023年10月27日~2023年12月4日 10,726件(うち、継続回答8,142件) ※継続回答とは、過去の調査回に参加した者による回答のことをいう。 3.3.主な調査項目 ・テレワークの利用状況・利用頻度・利用場所・テレワークに関する認識、今後の利用希望・テレワークの仕事効率に与える要因・ICTの利用状況・生成AIの利用状況・自動化技術の影響に関する認識・仕事効率の変化・企業組織の変化・新型コロナウイルスの仕事への影響・緊急事態宣言時の出社理由・経済支援の活用状況・コロナ禍における行動・コロナ禍の転職活動・ギグワーク・仕事・生活の変化・消費行動のデジタルシフト・デジタルサービスへの支払意思額・新型コロナウイルスに対する意識の変化・新型コロナウイルスの感染や影響の予測・ワクチン接種、コロナ感染経験・満足度、幸福度、メンタルヘルス・政策への賛否・ウクライナ・ロシア危機に関する認識・物価高への対応 3.4.回答者の属性 3.5.職業分類 本調査では、就業者の属性の1つとして職業を質問する。以下の点に基づき、38分類の職業から1つを選択する形式としている。1)政府統計との比較可能性 政府統計と本調査の職業分布を比較可能にするため、総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」の大分類に合わせる。2)職業中分類 大分類レベル(12分類)のみの把握では、詳細な分析に限界が生じやすいことから、本調査の主眼である知識集約的な職業、サービス職業については、総務省「日本標準職業分類(平成21年12月告示)」の中分類レベルまで把握する。なお、職業中分類のうち、職業特性の類似度が比較的高いと考えられる職業は一部統合し、類似度が比較的低いと考えられる職業は分離する(注1)。 本調査で用いる職業38分類 <管理的職業従事者>1.管理的職業従事者(管理職等)<専門的・技術的職業従事者>2.研究者(自然科学系・人文社会科学系)3.農林水産技術者4.製造技術者製造技術者5.建築・土木・測量技術者6.情報処理・通信等技術者(システム管理者、通信ネットワーク技術者)7.医師、歯科医師、獣医師、薬剤師8.保健師、助産師、看護師9.医療技術・保健医療従事者(診療放射線技術師、理学療法士、歯科衛生士、栄養士、はり師等)10.社会福祉専門職業従事者(保育士、福祉相談指導等)11.法務従事者(裁判官、弁護士、司法書士他)12.経営・金融・保険専門職業従事者(公認会計士、税理士、社会保険労務士等)13.経営・業務コンサルタント14.教員15.宗教家16.著述家、記者、編集者17.美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者、音楽家、舞台芸術家、俳優等18.その他の専門的職業従事者(図書館司書、学芸員、カウンセラー等)<事務従事者>19.一般事務従事者(庶務事務員、人事事務員、受付、秘書)20.会計事務従事者(経理事務員等)21.生産関連事務従事者22.営業・販売事務従事者23.外勤事務従事者(集金人、調査員)24.運輸・郵便事務従事者25.事務用機器操作員<販売従事者>26.商品販売・営業職・販売類似職業従事者(小売店主、販売員等)<サービス職業従事者>27.家庭生活支援・介護サービス職業従事者28.保健医療・生活衛生サービス職業従事者29.飲食物調理、接客従事者30.居住施設・ビル等管理人31.その他サービス職業従事者<保安職業従事者>32.保安職業従事者<農林漁業従事者>33.農林漁業従事者<生産工程従事者>34.生産工程従事者<輸送・機械運転従事者>35.輸送・機械運転従事者<建設・採掘従事者>36.建設・採掘従事者<運搬・清掃・包装等従事者>37.運搬・清掃・包装等従事者<分類不能の職業>38.その他 4.研究体制 大久保敏弘 慶応義塾大学経済学部教授/NIRA総研上席研究員加藤究 フューチャー株式会社シニアアーキテクト/NIRA総研上席研究員神田玲子 NIRA総研理事・研究調査部長井上敦 NIRA総研研究主任研究員関島梢恵 NIRA総研研究主任研究員鈴木日菜子 NIRA総研研究コーディネーター・研究員 5.成果物 1)オピニオンペーパー大久保敏弘(2023)「脱炭素社会実現に向けたグリーンジョブの推進―就業者実態調査から見る現状と課題―」NIRAオピニオンペーパーNo.73.――(2023)「大きく前進するデジタル経済をどう計測するか―GDPの限界と新たな統計の試み―」NIRAオピニオンペーパーNo.66.――(2023)「副業としてのギグワークはなぜ広まらないのか―就業者実態調査から見る現状と課題―」NIRAオピニオンペーパーNo.64.――(2021)「感染症対策か経済対策か―国民はコロナ対策の現状をどう考えているのか?―」NIRAオピニオンペーパーNo.56.――(2020)「コロナショックが加速させる格差拡大―所得格差とデジタル格差の「負の連鎖」―」NIRAオピニオンペーパーNo.53.――(2020)「テレワークを感染症対策では終わらせない―就業者実態調査から見える困難と矛盾―」NIRAオピニオンペーパーNo.47.2)研究報告書大久保敏弘・NIRA総合研究開発機構(2023)「第10回テレワークに関する就業者実態調査報告(速報)」.――(2023)「第9回テレワークに関する就業者実態調査報告(速報)」.――(2023)「第8回テレワークに関する就業者実態調査報告(速報)―『ウクライナ危機をめぐる安全保障に関する意識調査』を含む―」.――(2022)「第7回テレワークに関する就業者実態調査(速報)―『ウクライナ危機をめぐる安全保障に関する意識調査』を含む―」.大久保敏弘編著(2022)「テレワーク、感染症対策から得た教訓とは―コロナ禍で見えた効果、課題、近未来―」.大久保敏弘・NIRA総合研究開発機構(2022)「第6回テレワークに関する就業者実態調査報告(速報)」.――(2021)「第5回テレワークに関する就業者実態調査報告(速報)」.――(2021)「第4回テレワークに関する就業者実態調査報告書」.――(2021)「第3回テレワークに関する就業者実態調査報告書」.――(2021)「第2回テレワークに関する就業者実態調査報告書」.――(2020)「新型コロナウイルスの感染拡大がテレワークを活用した働き方、生活・意識などに及ぼす影響に関するアンケート調査結果に関する報告書」.3)学術論文Baldwin, R., & Okubo, T. (2024) "Are software automation and teleworker substitutes? Preliminary evidence from Japan," The World Economy, 47(4), 1531-1556.Okubo, T. (2024) “Non-routine tasks and ICT tools in telework,” LABOUR, 38(2), 177–202.―― (2022). "Traveling and eating out during the COVID-19 pandemic: The Go To campaign policies in Japan," Japan and the World Economy, 64, 101157.―― (2022). "Telework in the spread of COVID-19," Information Economics and Policy, 60, 100987.―― (2020). "Spread of COVID-19 and telework: Evidence from Japan," Covid Economics, 32(26), 1-25.Okubo, T., Inoue, A., & Sekijima, K. (2021). "Who got vaccinated for COVID-19? Evidence from Japan," Vaccines, 9(12), 1505.―― (2021). "Teleworker performance in the COVID-19 era in Japan," Asian Economic Papers, 20(2), 175-192. 6.外部資金 本調査研究は科研費(基盤研究B「ポストコロナの世界経済とデジタル経済:国際貿易・空間経済学・災害の経済による分析」研究代表者:大久保敏弘23H00821、基盤研究B「大規模災害時代の「災害の経済学」と防災-国際貿易・空間経済学の視点から」研究代表者:大久保敏弘19H01487)、慶應義塾大学次世代研究プロジェクト推進プログラム「デジタル経済の経済分析:グローバリゼーションと日本経済」(研究代表者:大久保敏弘)、旭硝子財団サステイナブルな未来への研究助成(「自然災害における家計の防災意識とエネルギー意識に関する実証研究」:研究代表者:大久保敏弘)の補助を受けている。 引用を行う際には、以下を参考に出典の明記をお願いいたします。(出典)大久保敏弘・NIRA総合研究開発機構(2024)「テレワークに関する就業者実態調査について」 脚注 1 ・総務省の職業中分類「経営・金融・保険専門職業従事者」から「経営・業務コンサルタント」を独立させる。・総務省の職業中分類「製造技術者(開発)」と「製造技術者(開発を除く)」を統合し、「製造技術者」とする。・総務省の職業中分類「医療技術者」と「その他の保健医療従事者」を統合し、「医療技術・保健医療従事者」とする。・総務省の職業中分類「美術家,デザイナー,写真家,映像撮影者」と「音楽家,舞台芸術家」を統合し、「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者、音楽家、舞台芸術家、俳優等」とする。・総務省の職業中分類「商品販売従事者」と「販売類似職業従事者」と「営業職業従事者」を統合し、職業大分類の「販売従事者」を用いる。・総務省の職業中分類「家庭生活支援サービス職業従事者」と「介護サービス職業従事者」を統合し、「家庭生活支援・介護サービス職業従事者」とする。・総務省の職業中分類「保健医療サービス職業従事者」と「生活衛生サービス職業従事者」を統合し、「保健医療・生活衛生サービス職業従事者」とする。・総務省の職業中分類「飲食物調理従事者」と「接客・給仕職業従事者」を統合し、「飲食物調理、接客従事者」とする。 1 ・総務省の職業中分類「経営・金融・保険専門職業従事者」から「経営・業務コンサルタント」を独立させる。・総務省の職業中分類「製造技術者(開発)」と「製造技術者(開発を除く)」を統合し、「製造技術者」とする。・総務省の職業中分類「医療技術者」と「その他の保健医療従事者」を統合し、「医療技術・保健医療従事者」とする。・総務省の職業中分類「美術家,デザイナー,写真家,映像撮影者」と「音楽家,舞台芸術家」を統合し、「美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者、音楽家、舞台芸術家、俳優等」とする。・総務省の職業中分類「商品販売従事者」と「販売類似職業従事者」と「営業職業従事者」を統合し、職業大分類の「販売従事者」を用いる。・総務省の職業中分類「家庭生活支援サービス職業従事者」と「介護サービス職業従事者」を統合し、「家庭生活支援・介護サービス職業従事者」とする。・総務省の職業中分類「保健医療サービス職業従事者」と「生活衛生サービス職業従事者」を統合し、「保健医療・生活衛生サービス職業従事者」とする。・総務省の職業中分類「飲食物調理従事者」と「接客・給仕職業従事者」を統合し、「飲食物調理、接客従事者」とする。 シェア Tweet ⓒ公益財団法人NIRA総合研究開発機構※本誌に関するご感想・ご意見をお寄せください。E-mail:info@nira.or.jp 研究の成果一覧へ