2023.03.22研究活動 翁百合「高齢者の医療費負担増を人びとはどう受け止めているか―熟慮・熟議型調査から考える(2)」オピニオンペーパーNo.61が、『2040年の日本』で引用されました。紹介記事がダイヤモンドオンラインに掲載されています。
2023.01.31研究活動 研究報告書「第8回テレワークに関する就業者実態調査(速報)」を掲載しました。足元のテレワーク率、テレワークによる仕事効率、テレワーク希望、転職、ギグワークの状況、ウクライナ危機をめぐる人々の意識を確認しています。
2022.12.16研究活動 わたしの構想No.63「各人の課題の違いに着目した「人への投資」を」を掲載しました。政府が進める「人への投資」。年齢や置かれた状況の違いに着目し、それぞれの課題を考察します。
2023.03.03No.64 副業としてのギグワークはなぜ広まらないのか コロナ禍を契機に、ネット経由で単発のサービスを提供する「ギグワーク」への関心が高まっている。労働力不足が進む日本社会で新しい働き方を健全に発展させられるかの分水嶺だ。就業者実態調査の結果によると、副業としてのギグワーク経験がある就業者は全体の4%で、本業の所得補填の色合いが強い。ギグワークで働くことを、より前向きに考えられるようにするには、企業の意識改革やスキルの正当な評価、マッチングプラットフォームの改善が課題だ。 大久保敏弘
2022.06.28No.63 各国の債務はコロナ禍でどう変化したか コロナ禍で世界各国の債務が拡大している。欧米でインフレが進み、金融引き締めへと転ずる中、債務が大きくなった民間企業や政府には利払い負担の増加、また、金融機関等には保有する債券の価格下落の影響が、今後広範に生じることが懸念される。金利上昇が実体経済やグローバルな金融システムに与える影響を考慮することが重要だ。とりわけ日本は政府債務が突出し、コロナ禍で非製造業を中心に企業債務が増加しているなど、留意が必要である。 翁百合
2022.05.31No.62 日本人にとっての自由と平等とはなにか 日本人は自由と平等のいずれを重視しているのか。調査の結果では、平等よりも自由を選ぶ回答者の方が圧倒的に多い一方で、新型コロナウイルスの対策のための個人の自由の制限については、むしろ肯定的な人が多数を占めていた。日本人にとっての自由とは、個人の自由をラディカルに主張するリバタリアン的な自由というよりは、自由の規制をも許容する、むしろ秩序や社会的コンセンサスに親和的な自由が想定されている可能性が高い。 宇野重規
2023.03.08 人々の政治コミュニケーション インターネット技術の発達に伴い、情報接触の方法は多様化した一方、ネット空間で流通する情報において、フェイクニュース、エコーチェンバー等の問題が深刻化している。本プロジェクトでは、人々の政治情報接触の方法や経路に関する調査を行った。結果、若年層の新聞離れや、人々が日常生活上のルーティンとしてニュースに接触する傾向は認められるものの、SNSを通じて能動的に情報を取得する者は、どの世代においても少ないことが明らかになった。 谷口将紀 大森翔子
2023.02.13 NIRAフォーラム2023「なぜ、人々の声は政府に届かないのか」 2023年2月4日に開催したNIRAフォーラム2023「なぜ、人々の声は政府に届かないのか」の動画を公開。人々の声はなぜ政府に届かないのか。人々と政府の間にある認識の乖離を乗り越え、官民の多様な意識をつなぐ政策共創の場を築くには、どうすればよいのか。民主政治の根幹となる問について、牧島かれん氏、宇野重規氏、金丸恭文氏、下山紗代子氏、田村哲樹氏、柳川範之氏が議論した。モデレーターは谷口将紀氏。 NIRA総研
2023.01.31 第8回テレワークに関する就業者実態調査(速報) デジタル化の波に乗り、働き方を革新できるかは、ポストコロナの日本経済の明暗を分けるだろう。2022年12月時点では、テレワーク率は15%と大きな変化はないが、テレワーク利用者の仕事効率はコロナ禍初期より大幅に改善した。自動化ツールの利用も増えている。ギグワーク経験者は4%と限定的だが、予定・希望者まで含めると30%に上り関心が高い。転職は若年層、テレワーク利用者等で盛んだが、シニア層の流動性の乏しさが課題になりそうだ。 大久保敏弘 NIRA総研
2023.02.10No.64 DAOの世界をけん引する先駆者の期待と懸念 ブロックチェーン技術によって、これまでの組織のあり方や意見の合意方法が大きく変わろうとしている。Web3.0の主軸となるのが、分散型を意味するDecentralizedと、自律を示すAutonomousの両方の性質を合わせもつ、DAOという新しい組織形態だ。DAOが私たちの社会や経済にもたらす意義や可能性は何か。予想される課題は何か。情報社会やブロックチェーン技術に精通する専門家に聞いた。 宇野重規 高木聡一郎 吉川絵美 赤澤直樹 若林恵 竹内春華
2023.01.18 日本と世界の課題2023【氏名順】 米中の対立、新型コロナのパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻など、グローバリゼーションは流動化を深め、世界の分断が進んでいる。歴史の転換点にある今、日本に目を向ければ、少子高齢社会の中での財政再建、経済成長の実現、脱炭素社会への転換、対外政策など、課題が山積している。2023年、日本そして世界はどうあるべきか、改めて問われている。NIRA総研では、これまで『わたしの構想』誌に登壇いただいた方々やNIRAのプロジェクトに協力いただいた方々、総勢111名の専門家に、ご自身のテーマからみた日本と世界の課題や展望を寄稿してもらった。 NIRA総研
2022.12.16No.63 各人の課題の違いに着目した「人への投資」を 「新しい資本主義」の実現を掲げる 政府は、そのカギとなる人への投資を強化する方針を打ち出した。「人への投資」と一言でいっても、 若者、中高年、高齢者などの年齢や、置かれている状況で、課題は異なるだろう。政策の効果を高めるには、それぞれのニーズが何かを見極め、きめ細やかに投資を実行していく必要がある。人により、どのようなニーズの違いがあるのか。効果的な政策は何か。さまざまな年齢や状況の能力開発に詳しい専門家に聞いた。 柳川範之 筒井美紀 小杉礼子 三輪卓己 藤原佳典 内山泰伸
2022.06.07NIRAワーキングペーパーNo.5 社会調査における投票率のバイアス インターネット上で回答を行うインターネット調査の登場は、その利便さによって社会調査のスタンダードな方法を変えつつある。本稿では、社会調査における投票率を取り上げ、インターネット調査において測定するときにどのようなバイアスが考えられるのかを考察し、インターネット調査データを用いて、各種の補正を試みた。結果、インターネット調査で計測した投票率は、社会的望ましさバイアスによって大きく歪められていることが分かった。 谷口将紀 大森翔子
2022.04.26NIRAワーキングペーパーNo.4 財政赤字と国債発行をめぐる熟慮・熟議型調査 経済・社会に関するテーマについての調査のうち、本稿では「財政赤字と国債発行」に関して報告する。調査の結果、政府債務に対し危機意識を持っている人は少なくないが、それは反対の立場の意見を読むことにより揺らぎやすいものであることが分かった。また、財政赤字を心配していない人と危機的と感じている人では、専門家の論考のうち参考とする論点が異なっていた。さらに自由記述回答から、専門家の論考が人々の考えに影響を与えていることが分かった。 川本茉莉
2022.03.10NIRAワーキングペーパーNo.3 政府規模と国民負担をめぐる熟慮・熟議型調査 NIRA総研では、経済・社会に関するテーマに関する調査を実施した。本稿では、そのうちの1つである「政府規模と国民負担」に関して報告する。調査の結果、国民負担を減らすべきか増えるのはやむを得ないかと、税金など各項目に対する考え方がおおむね整合的であったのに対し、行政サービスについて簡素化すべきか手厚くすべきかは、必ずしも社会保障費など政府支出の具体的な項目ごとへの考えと結び付いていないことが分かった。 川本茉莉
2022.08.02vol.4 コロナ禍におけるテレワークと人流の変化 コロナ対策の一環で普及したテレワークは、感染対策の面でどのような変化をもたらしたのか。「就業者実態調査」と人流のデータを利用して、第1回緊急事態宣言時における東京圏でのテレワーク利用率と人流の変化を分析した結果、テレワーク利用が進んだオフィスエリアで平日昼間の顕著な人流の減少を確認した。人流抑制策による感染抑制の効果や経済社会への影響について、さらなる検証が期待される。 関島梢恵
2021.12.27vol.3 インターネット調査における省力回答者に関する一考察 インターネット調査の問題点の1つに、調査回答の労力を最小限化しようとよく考えずに回答する「サティスファイサー」(省力回答者)の存在が指摘されている。本稿ではこのサティスファイサーについて、インターネット調査データの分析を通じて考察した。サティスファイサーは調査会社によるモニターの管理がなされてもなお、ある程度存在し、分析結果を歪める恐れがある。調査ではサティスファイサーを検出する質問を投入し、慎重にデータを検討することが重要だ。 大森翔子
2020.04.24vol.2 「フリーワーカー」時代における社会保障制度の課題 フリーワーカーと雇用される労働者との間にある社会保障制度上の処遇差について検討した。注目されるのはフリーワーカーに非就労時の所得保障が整備されていない点だ。ただし、雇用されていても短時間労働者は被用者保険制度から漏れてフリーワーカーと同等の扱いであり、まずは雇用される労働者間での処遇差の是非を検討する必要がある。また、フリーワーカーは就労実態や所得の補足が難しく、所得保障給付を提供する上で課題として残る。 中益陽子
2022.10.25NT22-01~02 コロナ禍におけるテレワークと人流の変化に関するデータ コロナ対策としてテレワークが推奨された中、実際に、人の移動はどのように変わっていたのか。人流オープンデータによると、第1回緊急事態宣言時において、東京の中心部で平日昼間の人流が大きく減少していた。テレワークとの関連については、テレワーク利用が増えた東京圏のオフィスエリアで人の流入が減少し、郊外では増加していたことがわかった。 NIRA総研
2022.09.28MV22-02~04 日本と世界の食料安全保障に関するデータ 日本と世界の食料供給はどのような課題に直面しているのか。食料安全保障のため、日本は何をすべきか。「日本国民の1人1日当たり供給カロリーを構成する品目と自給率」「世界の食料価格指数の推移」「世界の飢餓人口の割合」のグラフを紹介する。 NIRA総研
2022.06.16MV22-01 日本女性の年齢階級別の出生率の変化(2019-2021) コロナ禍は日本の出生率にどのような影響を与えたのか。2019-2021年の出生率の変化を、女性の年齢階級別(5歳階級)に見た。2020-2021年にかけて若年層では低下が見られたが、35歳以上は上昇した。 NIRA総研
2023.03.23政策共創の場 No.2 年金の基礎知識と制度改革の論点 少子高齢化によって、年金を負担する現役世代は減少し、年金を受け取る高齢者は増加する。国民の間には、年金制度は今後も持続可能なのか、自分はどれだけ年金を受け取れるのか、といった不安が広がっている。本稿では、このような公的年金を巡る持続可能性、低年金、公平性といった論点について、様々な立場の意見をまとめた。その他、年金の基礎知識と2025年の制度改革に向けた議論も盛り込んでいる。 NIRA総合研究開発機構
2022.10.25政策共創の場 No.1 日本の財政に関する専門家たちの意見 専門家に聞きたいことについてアンケートを取ってみると、日本の財政を巡る質問を聞きたいとの声が多く上がってきた。毎年の財政収支を黒字にすべきか、積みあがった債務残高を削減すべきか、政策の優先課題は何か、債券市場の現状と先行きをどうみるか―などである。しかしこれらの論点について、大学やシンクタンクの研究者ら専門家の意見は分かれているのが現状だ。本稿では財政への懸念の度合いに応じた3つの立場から各質問に回答していく。 NIRA総合研究開発機構
2023.03.22日本経済と持続可能な成長 翁百合「高齢者の医療費負担増を人びとはどう受け止めているか―熟慮・熟議型調査から考える(2)」オピニオンペーパーNo.61が、『2040年の日本』で引用されました。紹介記事がダイヤモンドオンラインに掲載されています。