2022.01.14研究報告書2022年の各国政党政治 経済・社会文化・グローバリゼーションードイツ連立政権発足への一考察ー新川匠郎 ドイツでは2021年選挙を経て社会民主党、緑の党、自由民主党による連立政権が発足した。この3党連立は初めての試みだが、各党の議会構成比に注目すると議会第1党の社会民主党にとって必ずしも最適解でない。そこで選挙綱領から各党の政策位置を計量的に分析した結果も加味してみる。すると他に比べ、欧州統合への立場を共有しつつも前政権と距離を置き、その上で選挙争点と連動して政治的主張の異質さが強調されない組み合わせであったことが明らかになる。詳細を見る
2022.01.10わたしの構想日本と世界の課題2022【氏名順】―ウィズ・ポストCOVID-19の地平を拓く NIRA総研COVID-19の世界的な感染拡大が始まってから2年近くが経過した。コロナとの共存を迫られる一方、コロナ後を見据え、柔軟で強固な社会・国家をいかに構築するかが、改めて問われている。コロナ禍が長期戦となり、状況も変化している今、第2弾として、ウィズ・ポストCOVID-19の日本と世界の課題について、総勢77名の専門家による提言を掲載する。これは、2020年6月「日本と世界の課題2021」の公表に続くものである。 詳細を見る
2021.12.28オピニオンペーパーNo.59共創パートナーとしての日本―新興国デジタル化時代の役割と課題伊藤亜聖新興国・途上国におけるデジタル化が進展している。果たして、日本政府や企業は、どのように関わっていくことが期待されているのか。ここでは、「共創パートナーとしての日本」としての役割に注目する。具体的には、開発計画への参画、研究開発、市場開拓、現地企業への出資と戦略経営、そして日本への還流の5つのチャネルを通じて関わっていく。しかしながら、東南アジアやインドをみると、急速に拡大するニーズに対して、日本の取組みが十分とは言えない状況だ。詳細を見る
2021.12.27政策研究ノートvol.3インターネット調査における省力回答者に関する一考察大森翔子インターネット調査の問題点の1つに、調査回答の労力を最小限化しようとよく考えずに回答する「サティスファイサー」(省力回答者)の存在が指摘されている。本稿ではこのサティスファイサーについて、インターネット調査データの分析を通じて考察した。サティスファイサーは調査会社によるモニターの管理がなされてもなお、ある程度存在し、分析結果を歪める恐れがある。調査ではサティスファイサーを検出する質問を投入し、慎重にデータを検討することが重要だ。詳細を見る
2021.12.10わたしの構想No.57日常化するサイバー攻撃、問われる官民の責務柳川範之 村島正浩 西尾素己 松原実穂子 坂明 神保謙コロナ禍でテレワークやオンラインサービスなどITシフトが急速に進む中で、サイバー空間を巡る脅威が極めて深刻なものとなってきた。官民を問わずサイバー攻撃に晒されているだけでなく、その脅威の次元がこれまでとは異なるものになってきたとされる。サイバー空間でどのような脅威が起きているのか。検討すべき対策は何か。サイバーセキュリティの最前線で活躍する専門家に聞いた。 詳細を見る
2021.11.12論文NIRAワーキングペーパーNo.1インターネット調査のサンプル特性―国勢調査・面接調査との比較大森翔子一般的な社会調査法の1つとなったインターネット調査には「バイアス」があり、目標母集団との「ズレ」が問題となる。この実態を明らかにするため、同一の質問項目によって構成される、面接調査とインターネット調査を同時に実施し比較した。結果として、インターネット調査の回答者は大都市居住者、高学歴が多かった。また、パーソナリティ的な特徴等も見出された。社会調査データの収集・分析・解釈には、調査のモードを考慮する必要がある。詳細を見る
2021.10.29わたしの構想No.56コロナ感染症、不決断という日本の病金丸恭文 塩崎恭久 鈴木康裕 横倉義武 眞鍋淳 マリアナ・マッツカート新型コロナウイルス感染症の流行当初から医療のひっ迫が問題となってきたが、いまだ十分な解決に至っていない。感染症法や特措法の改正も行われたが、有効に機能しなかった。次のパンデミックに備えるためにも、これまでの政策対応を検証し、そこから学ぶ必要がある。日本のコロナ対策から得られる教訓は何か。今後の医療改革で、何が必要なのか。日本の医療のかじ取りを担ってきた識者や海外の専門家に聞いた。詳細を見る
2021.10.07研究報告書第5回テレワークに関する就業者実態調査(速報)大久保敏弘 NIRA総研東京オリパラ開催時のテレワークはどうだったのか。2021年9月に行った就業者実態調査からは、テレワーク利用率自体に変化はないが、テレワークで働く時間が増え、ICT利用率が増加するなど、働き方の質に変化が起きている。他方、コミュニケーションの悪化により仕事の効率の低下につながる様子もわかった。新たに、感染した人の健康・経済面での対応や、若年層のワクチン接種率の改善も課題になりそうだ。詳細を見る
2021.08.31オピニオンペーパーNo.58デジタル時代におけるシチズン・サイエンス―市民社会と協働した人文・社会科学研究の可能性NIRA総研 ドイツ日本研究所(DIJ) ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH東京)ITの普及とともに、市民が科学者と知を共創する「シチズン・サイエンス(市民科学)」が広がりを見せている。しかし、その多くは自然科学分野だ。我々自身が研究対象となる人文・社会科学分野で、市民科学はどのような役割を果たしうるか。コンファレンスでは、社会的課題の解決に市民の知恵をいかす意義が示された。それを引き出すには、研究の質と個人の権利を確保する仕組みや、市民と科学者の双方向のコミュニケーションを積み重ねが重要だ。詳細を見る
2021.08.27研究報告書経済・社会文化・グローバリゼーションー2020年の各国政党政治ー谷口将紀 主要国の政党政治の最新動向を、「経済・社会文化・グローバリゼーション」の3つの観点から各国識者が解説する。近年、主要国では、グローバル化による負の影響を受ける中、既成政党の主張は変化し、左右ポピュリスト政党が伸長している。国際比較で著名なチャペルヒル調査の手法を使い、各国の政党政治の動きを把握した。日本の政党は、経済政策やグローバル対応では各党間の主張に大きな違いはないが、社会文化面では分極化している。詳細を見る