青木玲子
一橋大学経済研究所教授/ 世代間問題研究機構教授

概要

 2011年12月に行った選挙制度と政策についてのインターネット調査の結果をまとめた。親が未成年の子どもの数だけ投票する「ドメイン投票法」に対しては、子どものない有権者でさえ、45%が賛成している。また、子どもの有無によって、支持政党に違いはないが、関心のある政策は子どもの有無によって異なる(子どものいる有権者は教育や子育て支援に関心があり、子どものいない有権者は年金や医療に関心がある)。ドメイン投票方式によって、高齢者と子育て世代の政治力(政治に対する影響力)が拮抗するであろうことなどが明らかになり、政党と政策の組合せに、それぞれの世代のニーズに応える多様性が生まれることが期待できる。

INDEX

目次

1. ドメイン投票方式実現に向けて
2. ドメイン投票方式採用の賛否を問う
3. 政策への関心と政党支持の関係
4. 次世代の利害をいかに政策に反映させるか

図表

図表1 アンケート回答者
図表2 子どもの票の分配
図表3 ドメイン投票方式へ反対する理由
図表4 選挙権を18歳に引き下げる
図表5 重要と思う政策
図表6 支持する政党
図表7 ドメイン資格者の自身と子どもの票の投票先

引用を行う際には、以下を参考に出典の明記をお願いいたします。
(出典)青木玲子(2012)「ドメイン投票方式はいかに支持されるか―政策と政党に関するアンケートから―」
NIRAモノグラフシリーズ
No.36

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