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RESEARCH研究テーマ

日本経済と持続可能な成長

少子高齢化の水準や政府債務の規模において、日本は「課題先進国」だ。課題「解決」先進国へ転じ、持続可能な経済社会を実現すべく、課題解決の必要性やスピード感の認識を共有し、リスクを顕在化させないための政策運営を研究する。

今こそ問う、日本の財政規律

人口の高齢化に伴い、社会保障の支出が増大している。日本の財政収支は大幅に悪化し、いまや債務残高の対GDP比は主要先進国の中で最悪の水準となっている。債務残高の深刻な状況がこのまま続けば、いずれは市場の信頼を失いかねないが、財政規律を堅持するための実効性のある仕組みもない。日本ではなぜ財政規律が守られないのか、また、財政規律を維持するためにはどうすればよいのか、識者に問う。

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規制改革の経験から何を学ぶか

我が国では様々な分野で制度改革の必要性が唱えられながら、現実の改革は進まないことが珍しくない。その1つである規制改革を阻害した要因を分析すると、政界における「官邸のリーダーシップの不足」、行政の「官の自己改革意欲の不足」、経済界の「既得権の維持」、そして国民の「消費者主権や自己責任への認識不足」が浮かび上がる。改革を促進するためには、改革に関わる「人物」の要素と、改革の原動力となる「制度設計(仕組みづくり)」を考慮することが必要である。

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東北から生まれる日本の新たな成長

総合研究開発機構、東京大学、日本経済新聞社は、2013年3月8日、シンポジウムを共同で開催し、東日本大震災後の被災地の復興策について議論した。そこでの議論を踏まえ、東北の被災地復興にあたっては、農業・漁業をその基盤とすることを、我々は提案する。農業・漁業の6次産業化を図り、食品加工等も含めた食品産業の一大拠点とする。また、生活者視点に立った、中世の都市のようなコンパクトなまちづくりや、医療と福祉の連携を進めるべきだ。

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国債に依存した社会保障からの脱却

日本の社会保障収支の赤字は、年々拡大しており、国債発行と社会保障基金の積立金取り崩しによって支えられている。この積立金が近い将来に枯渇すれば、更なる赤字国債の増発は避けられず、それが国債信認リスクの引き金を引く可能性がある。こうした事態を避けるため、現行の年金財政の徹底した情報開示と、社会保障費を現世代が負担できる範囲内に抑制することを基本的な原則とした、社会保障制度改革の工程表を速やかに作成することが必要である。

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何が日本の経済成長を止めたのか-再生への処方箋

本書は、1990年代以降に日本経済が長期停滞に直面し、経済がほぼ同等ないし日本以上に成熟している先進諸国に比べても成長率が低くなってしまった要因を究明し、経済成長を回復するために必要かつ実施可能な政策プランを提示する。正確なデータ分析に基づいた政策分析を行い、日本の政策議論が前進することを目指す。

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多様な働き方が、あたらしいセーフティネットをつくる

正社員ならば安心という時代は終わった。世界経済が急速に変化する昨今、大企業すらいつ経営危機に陥るかわからない。求められるのは、 職場を変えても一人ひとりが生き生きと働ける社会を構築することであり、 そのためのセーフティネットを社会全体で作り上げることである。それには、 人生のいつの時点でも時代の変化に即した学び直しが出来ることが重要となる。閉塞感漂う日本の雇用状況を打開するための新しい雇用とセーフティネットのありかたを提示する。

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電力システム改革の課題

2011年3月の東日本大震災および福島原発事故以降、電力システムの改革に関する議論は国民の大きな関心事項となった。しかし、一口に「改革」といっても、やみくもに規制緩和をすれば良いわけではない。必要な規制は強化しつつ、市場の活力を生かす制度を設計することが求められている。本稿では、現在の日本の電力システムが抱える問題点を明らかにし、あるべき電力市場の姿を考察した上で、電力システム改革の方向性を指し示す。

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社会保障制度を通じた世代間利害対立の克服

日本の社会保障制度においては、給付と負担の均衡化の抜本的な改革が行われず、世代間格差が増大している。その事実関係と問題意識を示すため、現世代内の引退世代と現役世代、そして現世代と将来世代、の2つの世代間格差の規模を推計した。また、消費税率の引き上げが世代間格差の縮小に大きな効果を及ぼさないことがわかった。さらに、高齢者の増加が地方政治に与える影響や高齢者の投票行動等の「シルバー民主主義」の実態について数量的分析を行った。

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日本再生のための処方箋

東日本大震災からの復旧・復興や、財政再建に関する議論が注目される一方、成長に向けた政策論議が後回しにされている。 日本再生において、長期的な成長戦略が欠如すれば、 経済は再び停滞してしまうだろう。本稿は、成長を回復するための処方箋として、規制改革(事業活動コストの削減、ゾンビ企業保護の撤廃や規制緩和、成長特区の導入)、 開国政策(貿易自由化、農業保護の削減、移民政策)財政・金融政策(持続可能な財政、 デフレ脱却)の3つの政策分野に関する具体的な提言がされている。

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働く人の自律を考える

景気低迷など閉塞感が強まるなか、これからの働き方はどうあるべきか。本報告書では、自分の判断で選択するという「自律」の視点から働き方を捉え直し、過去の「自律」から脱却し、社会変化の下で新たな「自律」 を体現した働き方が重要になっていることを論じる。また、そのような働き方を可能にするための政策課題を、 独自に実施したアンケート調査結果などを踏まえて提示する。働く人の自律をめぐっては様々な意見がある。そこで、経済学や経営学、法学などの学識者から示された「自律」に対する見解を紹介する。

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