伊藤元重総合研究開発機構理事長 室井義雄専修大学経済学部教授 峯陽一大阪大学大学院人間科学研究科准教授 平野克己日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター長 新井直樹総合研究開発機構リサーチフェロー 政策レビューNo.33 2008.12アフリカの制約と可能性概要 アフリカ経済の成長が著しい。今年の5月には横浜で第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)が開催され、「横浜宣言」で、近年のアフリカを、政治的安定及びガバナンスの改善による強力な経済成長など前向きな兆しが見られるとして評価した。その一方で、依然として深刻な課題も指摘されている。本号では、急速な変化を遂げているアフリカの光と影を捉え、今後に向けた課題と展望を議論する。 全文を読む ■問題提起 アフリカの制約と可能性 伊藤元重 総合研究開発機構理事長 ■視点・論点 1.アフリカ問題への視座 室井義雄 専修大学経済学部教授 2.アフリカの経済成長と人間の安全保障 峯陽一 大阪大学大学院人間科学研究科准教授 ■論点の背景 資源の呪いか、開発の始まりか 平野克己 日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター長 ■政策研究の最前線 「NIRA型BM」を活用した「都市行政評価ネットワーク会議」における研究と今後 新井直樹 総合研究開発機構リサーチフェロー 伊藤元重(いとう もとしげ) 東京大学経済学部卒。米国ロチェスター大学Ph.D.。専攻は国際経済学、流通論。1993年東京大学経済学部教授、96年同大学大学院経済学研究科教授、現在に至る。2006年2月よりNIRA理事長。最新著書は『キーワードで読み解く経済』[2008]NTT出版。 室井義雄(むろい よしお) 東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。東京大学博士(経済学)。1989年専修大学経済学部教授、94~95年ナイジェリア国立国際問題研究所客員研究員、2006年専修大学経済学部長・理事、現在に至る。主な著書に『連合アフリカ会社の歴史』[1992]同文舘出版、『ビアフラ戦争』[2003]山川出版社等。 峯陽一(みね よういち) 京都大学文学部卒、同大学院経済学研究科博士課程修了。現在、大阪大学大学院人間科学研究科准教授。著書・編著に、『現代アフリカと開発経済学』[1999]日本評論社、『憎悪から和解へ-地域紛争を考える』[2000]京都大学学術出版会、など多数。 平野克己(ひらの かつみ) 早稲田大学大学院経済学研究科卒。外務省専門調査員、笹川平和財団をへてアジア経済研究所。2007年までJETROヨハネスブルグセンター所長。2008年より現職。著書に『図説アフリカ経済』[2002]日本評論社、『アフリカ経済実証分析』[2005]アジア経済研究所、『アフリカ経済学宣言』[2003]アジア経済研究所等。 新井直樹(あらい なおき) 群馬県高崎市出身。早稲田大学社会科学部卒業後、日本放送協会(NHK)報道局記者、読売新聞社編集局記者を経て、2005年、高崎経済大学大学院地域政策研究科博士後期課程修了、博士(地域政策)。高崎経済大学附属地域政策研究センター研究員を経て、2007年、NIRAリサーチフェロー。共著として『自治体職員のための政策形成ゼミナール』[2003]ぎょうせい。高崎経済大学地域政策学部・高崎健康福祉大学非常勤講師。 ⓒ公益財団法人NIRA総合研究開発機構※本誌に関するご感想・ご意見をお寄せください。E-mail:info@nira.or.jp