伊藤元重
総合研究開発機構理事長
総合研究開発機構

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概要


 医療の高度化に伴う専門分化の進展や高齢化に伴う慢性疾病の増加など、医療を取り巻く現状は大きく変動している。日本の医療をよりよくするためには、専門医の地域配分、総合診療医の育成、地域医療の再構築、医療の「見える化」による質の向上と無駄の削減、データに基づく政策立案、グローバルな医療産業の育成などを考える必要がある。経済学の視点から医療の課題を捉え直すとともに、現代医療の様々な現場から医療制度改革の必要性を提言する。

目次

はじめに

<第1部>医療を考える経済学の視点
問題解決の手がかりは産業化への発想転換 伊藤元重

<第2部>日本の医療を変える―― 先端からの発言

第1章 大学病院から見る日本の医療の課題
    永井良三 東京大学大学院医学系研究科教授
第2章 既存制度の矛盾を見据えて大胆な改革を
     黒川清 政策研究大学院大学教授/前日本学術会議会長
第3章 医療制度改革は国の視点から地域の視点へ
    池上直己 慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授
第4章 「見える化」で医療は変わる
    川渕孝一 東京医科歯科大学大学院教授
第5章 「医師の不足」にどう対応するか
    山本修三 社団法人日本病院会会長
第6章 医療情報の開示で患者は救えるか
    飯塚敏晃 慶應義塾大学経済学部教授
第7章 大病院再生への突破口
    落合慈之 NTT東日本関東病院病院長
第8章 医療政策に必要なのはデータに基づいた議論
    井伊雅子 一橋大学国際・ 公共政策大学院教授
第9章 医療と医学教育の何を米国に学ぶか
    石川義弘 横浜市立大学大学院医学研究科長・循環制御医学教授
第10章 医療資源の適正配分に向けて
    近藤正晃ジェームス 
    日本医療政策機構副代表理事/東京大学先端科学技術研究センター特任准教授        

INDEX

引用を行う際には、以下を参考に出典の明記をお願いいたします。
(出典)伊藤元重・総合研究開発機構編(2009)『日本の医療は変えられる』東洋経済新報社

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