伊藤元重総合研究開発機構理事長 菅野雅明JPモルガン証券株式会社マネジング・ディレクター、チーフエコノミスト 加藤裕己東京経済大学教授/総合研究開発機構客員研究員 比嘉正茂総合研究開発機構リサーチフェロー 飯笹佐代子総合研究開発機構リサーチフェロー 政策レビューNo.22 2008.01将来日本経済の課題概要 日本経済・世界経済ともに好調な状況が続いている一方、経済動向で不確実性が増している。日本経済の持続的成長力を高めるためには、外需に頼らず、供給サイドからの改革を行い、結果として新たな民間需要が生み出されるべきだ。財政健全化は、日本経済の長期的な姿を想定して改革を進められるべきである。国民が政府に求めるものは何か。日本経済を支える産業構造とはどのようなものなのか。将来の日本経済のあるべき姿について、議論する。 全文を読む ■問題提起 将来日本経済の課題 伊藤元重 総合研究開発機構理事長 ■視点・論点 1.グローバル化経済の入り口で躊躇する日本経済 菅野雅明 JPモルガン証券株式会社マネジング・ディレクター、チーフエコノミスト 2.日本経済の現状と持続性 加藤裕己 東京経済大学教授/総合研究開発機構客員研究員 ■論点の背景 日本経済の中長期的な課題について 比嘉正茂 総合研究開発機構リサーチフェロー ■政策研究の最前線 「学際性」の悩ましさと醍醐味―「ディシプリン」間の衝突から対話・連携へ― 飯笹佐代子 総合研究開発機構リサーチフェロー 伊藤元重(いとう もとしげ) 現東京大学大学院経済学研究科研究科長(経済学部長)。2006年2月より総合研究開発機構理事長。07年11月から財団法人総合研究開発機構理事長。専攻は国際経済学、流通論。著書に『日本の空を問う―なぜ世界から取り残されるのか』(共著)[2007]ほか多数。 菅野雅明(かんの まさあき) 1974年東京大学経済学部卒、同年日本銀行入行、シカゴ大学経済学修士、日本銀行調査統計局経済統計課長、同参事、(社)日本経済研究センター主任研究員を経て1999年JPモルガン証券株式会社入社、現在、マネジング・ディレクター、チーフエコノミスト。 加藤裕己(かとう ひろみ) 1974年東京大学経済学部卒。経済企画庁入庁。経済社会総合研究所総括政策研究官、内閣府官房審議官(経済財政分析担当)、日本エネルギー経済研究所理事を経て2006年より東京経済大学経済学部教授、NIRA客員研究員。著作に『日本経済読本』(共編著)[2007]東洋経済新報社等。 比嘉正茂(ひが まさしげ) 2005年明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。明治大学政治経済学部助手を経て、2005年より現職。専攻は地域経済学、日本経済論。明治大学兼任講師、東京電機大学兼任講師。 飯笹佐代子(いいざさ さよこ) 国際関係学、政治学、社会学を専攻。一橋大学より博士(社会学)。関心領域は文化都市政策、多文化政策、シティズンシップ政策など。主要著書として、『シティズンシップと多文化国家』(単著)日本経済評論社[2007]、『創造都市への展望―都市の文化政策とまちづくり』(分担執筆)学芸出版社[2007]、『都市空間を創造する―越境時代の文化都市論』(分担執筆)日本経済評論社[2006]ほか。 ⓒ公益財団法人NIRA総合研究開発機構※本誌に関するご感想・ご意見をお寄せください。E-mail:info@nira.or.jp