伊藤元重
総合研究開発機構理事長

片山善博
慶應義塾大学法学部教授

林宜嗣
関西学院大学経済学部教授

比嘉正茂
大月市立大月短期大学助教(前NIRAリサーチフェロー)

 政策レビューNo.37  2009.04

地域再生の鍵

概要

 地方の疲弊が指摘されて久しい。現役世代は大都市に流入し、地方は日本の少子高齢化を先取りした形で、高齢者人口の割合が急増している。産業構造の変化やグローバル化への対応も遅れがちだ。しかし、こうした変化をただ嘆くだけではなく、抜本的な改革を進めていかなければ、衰退の一途をたどらざるを得ない。地域経済を再生するために、何を改革すべきなのか。課題と処方箋を議論する。

■問題提起
 地域再生の鍵
 伊藤元重 総合研究開発機構理事長

■視点・論点
 1.地域の再生には何が必要か
 片山善博 慶應義塾大学法学部教授

 2.地方経済再生の条件
 林宜嗣 関西学院大学経済学部教授

■論点の背景
 転換期を迎える地域経済
 比嘉正茂 大月市立大月短期大学助教(前NIRAリサーチフェロー)

■政策研究の最前線
 "経済効果"をみる眼―産業連関分析の有用性と限界―
 比嘉正茂 大月市立大月短期大学助教(前NIRAリサーチフェロー)

伊藤元重(いとう もとしげ)
NIRA理事長。東京大学経済学部卒。米国ロチェスター大学Ph.D.。専攻は国際経済学、流通論。1993年東京大学経済学部教授、96年同大学大学院経済学研究科教授、2007年から同大学院経済学研究科長(経済学部長)。最新著『危機を超えて―すべてがわかる「世界の大不況」講義』(2009年)、講談社。

片山善博(かたやま よしひろ)
東京大学法学部卒。能代税務署長、自治大臣秘書官、自治省固定資産税課長などを経て、1999年から鳥取県知事を2期務める。2008年より現職。専門は地方自治論。著書に『市民社会と地方自治』(2007年)、慶應義塾大学出版会など。

林宜嗣(はやし よしつぐ)
1978年関西学院大学大学院経済学研究科博士課程修了。関西学院大学経済学部助手を経て、88年より同教授、現在に至る。著書に、『都市問題の経済学』(1993年)、日本経済新聞出版社、『新・地方分権の経済学』(2006年)、日本評論社、『財政危機の経済学』(1997年)、日本評論社、他多数。政府税制調査会委員、地方制度調査会委員、国土審議会委員他を務める。

比嘉正茂(ひが まさしげ)
2005年明治大学大学院政治経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。明治大学政治経済学部助手を経て、2005~09年総合研究開発機構リサーチフェロー。専攻は地域経済学。日本女子大学非常勤講師。沖縄国際大学産業総合研究所特別研究員。

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