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NIRA政策レビュー

温暖化問題を技術革新で

NIRA政策レビューNo.28 2008/07発行
伊藤元重(NIRA理事長)、久留島守広(東洋大学教授/NEDO技術開発機構技術参与)、村上朋子 ((財)日本エネルギー経済研究所戦略・産業ユニット原子力グループリーダー)、芦名秀一 (国立環境研究所地球環境研究センターNIESポスドクフェロー)、和仁屋浩次(NIRAリサーチフェロー)

技術のみが世界を救う

 200年以上前に、トーマス・ロバート・マルサスは、古典的著作となった『人口論』の中で、人口が増え経済が成長するにつれて、 食料が絶対量で不足するので、それが人口や成長の膨張を止めると主張した。このマルサスの主張はそれから200年、 いろいろな人によって少しずつ形を変えながら主張され続けてきた。これだけ人口が増えればいずれ食料が不足する、石油が枯渇する、 水が不足する、といった議論だ。

 非常に説得的な議論ではあるが、この200年間、世界はマルサスの予言したようにはならなかった。 人口が急速に増えたのにもかかわらず食料不足は起こっていない。飢餓に苦しんでいる国があることも事実ではあるが、 それは世界レベルでマルサス的な状況が起きているということではない。

 この200年、マルサスの予言を覆してきたのは、技術革新である。次々に起きる技術革新が、 人口膨張や経済拡大に伴う食料や資源の不足をカバーしてきた。その意味では、この間の技術革新が人類を破滅から救ってきたと言ってもよい。<続く

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