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NIRAオピニオンペーパー

ドイツのコロナ対策から何を学べるか―医療態勢・機動的対応・財政運営―

NIRAオピニオンペーパーNo.54 2020/10発行
翁百合(NIRA総合研究開発機構理事/日本総合研究所理事長)、オートウィン・レン(サステナビリティ上級研究所(IASS)サイエンティフィック・ディレクター)、アンスカー・ローセ(ハンブルク・エッペンドルフ大学医療センター医学部長)

 新型コロナ対策において、ドイツは世界で最も成功している国の1つといわれる。本稿ではドイツの事例を検証し、我が国にとって有益な点を探る。
 まず特筆すべきは、医療態勢である。ドイツでは、コロナ危機以前から集中医療態勢が充実していた。病床状況などのデータの利活用も進んでおり、重症者に対して迅速かつ効果的にICUを提供することができた。さらに、医療機関は政府からインセンティブが与えられ、コロナ用ICUを大幅に増床した。
 また、連邦政府と州が機動的に連携し、科学的知見の活用を促す法整備によって専門家機関の役割も強化された。そうした中で早期の感染予防対策が実現した。加えて、地方自治とのバランスをとり、地域の実情に応じた措置もとられたと評価されているが、ロックダウンと州の上乗せ規制による厳しい行動制約には一部で不満も燻っている。
 平時からの財政の健全性確保が、大胆かつ迅速な財政支出を可能にした点も注目すべきだ。欧州各国と比べて景気の落ち込みは小さく、環境重視政策へ機動的に舵を切っている。
 こうしたドイツの取り組みは、我が国にとっても大いに参考になるといえよう。

Part 1:翁百合 NIRA総研 理事/日本総合研究所 理事長
「ドイツのコロナ対策から何を学べるか―医療態勢・機動的対応・財政運営―」
〇充実した集中医療態勢とICU使用状況の「見える化」が鍵
〇専門家による事前準備とインセンティブを活用した機動的対応
〇科学者の知見の重視
〇連邦レベルでの自治体間の連携と地方自治の両立を企図
〇平時の健全な財政運営の重要性
〇ロックダウンには懐疑的見方も

Part 2:オートウィン・レン サステナビリティ上級研究所(IASS)サイエンティフィック・ディレクター
“Analyzing Germany’s Approach to the Pandemic”
「パンデミックへのドイツの対応を分析する」(仮訳)

Part 3:アンスカー・ローセ ハンブルク・エッペンドルフ大学医療センター 医学部長
“Rethinking Lockdown: The Lessons, Limitations, & Future of Germany’s COVID-19 Response”
「ロックダウンの再考―ドイツのCOVID-19対応の教訓、限界と展望―」(仮訳)

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