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NIRAオピニオンペーパー

フリーワーカーの時代に備えよ―多角的な法政策の必要性―

NIRAオピニオンペーパーNo.49 2020/06発行
大内伸哉(神戸大学大学院法学研究科教授)、池田千鶴(神戸大学大学院法学研究科教授)、江口匡太(中央大学商学部教授)、中益陽子(亜細亜大学法学部法律学科准教授)、渕圭吾(神戸大学大学院法学研究科教授)

 AI、ロボット技術、ICT(情報通信技術)の急速な発展は、企業の指揮命令を受けず、自由に独立して働くフリーワーカーを増加させることになる。政府は、雇用労働者を中心に形成されてきた法的な制度を見直し、フリーワーカーも視野に入れた、働き方に左右されない制度を構築する必要がある。差し当たり取り組むべき課題は次の3つだ。
 第1が、フリーワーカーの契約の適正化だ。フリーワーカーは、独立した事業者であるとはいえ、契約リスクにさらされやすいため、安心して取引ができる環境を整備する必要がある。オンラインでの仲介事業への規制も検討すべきだ。
 第2が、新型コロナ騒動でも顕在化したような所得減少リスクへの対処だ。この面でのフリーワーカーと雇用労働者との格差は明確であり、制度の統合が検討されるべきだ。
 第3が、フリーワーカーの経済的自立へのサポートだ。フリーワーカーの技能向上は自助が原則だが、デジタル・トランスフォーメーションに対応するために必要なデジタル技術の習得は、政府が取り組むべき課題だ。
 いずれの政策においても、新たな政策課題であるため、現場のニーズを吸い上げるためにも、政府はフリーワーカーの共助団体と緊密な連携をとることが望ましい。

○問題の所在
○なぜフリーワーカーと雇用労働者は区別されてきたのか
○フリーワーカーの契約の適正化
○所得減少リスクへの対処
○経済的自立へのサポート
○コロナ後の社会に必要な政策

<関連研究>
個人自営業者の就労をめぐる政策課題に関する研究 (2018年4月~2020年9月)

<関連頁>
「フリーワーカー」に対する法政策はどうあるべきか(NIRAオピニオンペーパーNo.44)
フリーワーカーに対する環境整備が必要(NIRA政策研究ノートvol.1)
「フリーワーカー」時代における社会保障制度の課題(NIRA政策研究ノートvol.2)

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