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対談シリーズ第65回 | 2011/10発行 | |
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山田 光(スプリント・キャピタル・ジャパン代表取締役)、伊藤元重(NIRA理事長) |
伊藤 今日は、日本において電力自由化の議論が本格的に始まった十数年前から、
欧米の電力事情について調査研究をしていらっしゃる山田さんに、欧米の電力市場の現状について詳しく伺いたいと思います。
原発事故の発生により、日本では原発をこれまで予定していたように増やすことはできない。
可能であれば太陽光や風力をもっと使いたいというときに、欧米の経験から日本が学ぶことは多いのではないでしょうか。また、
発電市場だけでなく、電力の「小売り市場」の持つ新たな可能性という観点からも、お話を伺っていきたいと思います。まず、
最近の欧米の電力制度は、どのような状況になっているのでしょうか。
山田 最近の動きとして、欧州においてはCO2の排出規制すなわち温暖化対策が、
EUのエネルギー政策の根幹をなしています。これに対しアメリカにおいては、これらの問題については州任せ、
あるいは地域任せになっています。<続く>
議論のポイント
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