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対談シリーズ第55回 | 2010/05発行 | |
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富田俊基(中央大学法学部教授)、伊藤元重(NIRA理事長) |
財政破綻の顕在化を隠すデフレ
伊藤 日本政府の債務をGDP比で表わした数字はすごい規模になっており、
何もしないでいまの状態で進むとどこかで大きな破綻が起こるのではないかと、多くの人が心配しています。それを「財政破綻」
と呼んでいいかどうかわかりませんが、起こるとしたらどういうところから顕在化してくるのでしょうか。
富田 どこから財政の問題が顕在化してくるかを考えるために、
まずなぜ顕在化していないのかということを考える必要があると思います。債務残高がこれだけの水準になっても問題が顕在化していないのは、
これからもかなりの期間デフレが続くだろうと多くの人が予想しているからです。<続く>
議論のポイント
<関連報告書>
研究報告書「財政再建の道筋―
震災を超えて次世代に健全な財政を引継ぐ―」 (2011年4月)
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