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対談シリーズ

地域再生と創造都市

対談シリーズ第21回 2007/07発行
伊藤元重(NIRA理事長)、佐々木雅幸(大阪市立大学大学院創造都市研究科教授)

伊藤 近年、「創造都市」や「創造階級」をめぐる議論が日本でも盛んにされるようになってきました。 今では金沢市や横浜市などで、「創造都市」を標榜した施策が進められています。先日、NIRAでも研究の成果として、『創造都市への展望― 都市の文化政策とまちづくり』という著作を刊行したところです。本日はその編者として、 また研究会の座長としてご貢献いただきました佐々木先生にお話を伺いたいと思います。最初に、「創造都市」や「創造階級」 という概念が登場してきた背景についてお話しいただけますか。                         

佐々木 「創造都市(クリエイティブ・シティ)」とは、 市民の活発な創造活動によって先端的な芸術や豊かな生活文化を育み、革新的な産業を振興する「創造の場」に富んだ都市を意味します。 ヨーロッパにおいて1990年代中ごろに、都市論や文化経済学、都市経済学などの領域で、創造都市の議論が登場してきました。ちょうど、 日本ではバブルが崩壊して、景気が悪くなりつつある時期で、それまで主流だった「世界都市」モデル―ニューヨークやロンドン、 東京などがその代表的な都市ですが―を追うような形で、創造都市モデルが出てきたわけです。その背景には、 アジア諸国の追い上げでヨーロッパ経済が空洞化し、特に工業都市が衰退して失業者が増え、都市が危機的な状況に直面し、 それをどう打開するかという状況がありました。<続く

2007年7月6日発行

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