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対談シリーズ

現場からみた地方自治の課題と対応策

対談シリーズ第16回 2007/03発行
伊藤元重(NIRA理事長)、片山善博(鳥取県知事)

伊藤 片山知事には、基本的には三つぐらいの点について、 今までの経験を通じてお話をうかがえればと思っております。一つは、知事になられる前にも自治省(現総務省) で地域にかかわる仕事をされておられたわけですが、 この10年から15年の間で地域のこういう変化が気になるといった話をお聞かせて頂きたいと思います。二つ目は地方分権ということが言われ、 実際は課題を残しながらも、この5年ぐらいの間にいろいろなことが動き始めたのも事実だと思います。ただ、まだ課題も問題もあると思いますので、 こういうことをやっていかなければならないという地方分権のあるべき姿をうかがえればと思っています。 そして、時間が許せば、 三つ目として地域活性化についておうかがいしたい。少々乱暴な話ですが、かつては公共事業を国から地方に持ってくる、 大企業を誘致するという形で地域の活性化を図り、それなりに成果を上げてきた面もあるかと思います。しかし、現在どちらも難しい中で、 地域をどのように活性化するかということを模索しているわけですが、何かお考えを聞かせ願えればと思っています。 最初に、第一の点ですが、 知事になられる前と後で、地方が一番変わったということは何でしょうか。 

片山 私が知事になったのは1999年ですが、それより少し前の話からしますと、 バブルが崩壊したあたりから自治体が一種のモラルハザードに陥ってきたと思います。政府が景気対策をやったでしょう。 その景気対策に地方団体を動員した。それが公共事業とか、ハコモノなんかのハード事業です。 自治体の実質負担はないですよという口約束形の手形を切ったわけです。借金でやっておきなさい。 後でその借金の返済は地方交付税交付金を国が上乗せしてあげますからねということで。 それはやらなきゃ損だというのでどんどん事業をやってきたわけですね。そこで要らないものを一杯つくってしまった。 これが負の遺産を生んでしまいました。<続く

2007年3月5日発行

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