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RESEARCH研究テーマ

科学技術

科学技術の急速な進化は、複雑な政策課題の解決やサービスの利便性の向上など、社会を豊かにするカギになる。しかし、それは既存の枠組に疑問を投げかけ、新たなリスクも生む。技術革新がもたらす便益を安心して享受できる仕組みについて研究する。

日独ワークショップ
「デジタル・トランスフォーメーションの言説的・ 物質的側面:日本からの視点、日本への視点」

本ワークショップでは、内外の研究者や実務家が集まり、日本に焦点を当て、ロボット、AI、アルゴリズム、データ、インフラについて議論を深めるとともに、これらが、政治、経済、社会文化、歴史とどのように関わっているか、デジタル変革の言説的かつ物質的側面について考察した。デジタル変革が社会に与える影響を多角的に理解することの重要性が浮き彫りになった。

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AIは民主主義を深化させるか?

熟議民主主義にAIは活用できるのか。少子化政策の財源をテーマにした熟慮型調査から、AIが提示した意見は人間の識者が提示した意見と同じような影響を人々の考え方に与えたこと、AIが提示する論点は自己を中心に考えがちな人間が提示する論点よりも多様な視点に立っていることなどが明らかになった。熟慮のための意見の提示や論点の設定という、これまで人間が担ってきた役割をAIが代替する可能性が示唆された。

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第10回テレワークに関する就業者実態調査(速報)

ChatGPTをはじめ、デジタル技術による経済社会システムの変革が次々に起きている。2023年10月時点で生成AIを定期的に仕事で利用している人は12%、生成AIにより仕事効率が「向上した」と回答した人は、利用者の64%に上った。学歴別にみると高学歴者ほど利用する傾向があるが、仕事効率の回答では学歴による違いはほとんどみられない。生成AIは就業者の業務内容に関わらず、仕事の効率を高める可能性がありそうだ。

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半導体戦略の成否が国家の未来を決める

米中対立を背景に台湾有事も懸念される中、重要物資である半導体の国家戦略が問われている。経済安全保障の観点から、日本の半導体戦略はどうあるべきか。再編が進む中で、日本は有利な立ち位置をどうつくるのか。政策当局者、実務家、ジャーナリスト、研究者など、第一線で活躍する識者に聞いた。

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技術革新と政策需要との関連性

技術革新はどのような政策需要と関連するのか。NIRA基本調査によれば、技術革新による失業不安を有する人は46%、就業期待を有する人は30%だった。また前者は所得再分配や雇用支援、生活支援を支持し、平等社会を望み、ポピュリスト態度が強い傾向がみられ、後者の人々は雇用支援を支持し、競争社会を望み、学習や転職に積極的で、政府不信や投票棄権意思は弱い傾向があった。こうした政策需要に適切に対応し、政治的分断を回避することが重要だ。

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デジタル技術利用に関する企業調査(速報)

人工知能の進歩により、企業では組織的な変革が起きつつある。人工知能を利用している企業にその利用理由を聞いたところ、多くの企業が、自動化・省力化、業務効率・生産性を挙げた。また、労働者や仕事への影響として「変化なし」と答える企業が最多だったが、ルーティン業務を行う労働者数の減少、労働者全体の仕事効率の向上、企業の知識ストックの向上も、比較的多くみられた。人工知能が企業活動に及ぼす影響は、業務内容による違いが大きい。

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SNS時代の政策決定メカニズム

SNSの発達により、政策当局者は人々の声を直接聞けるようになった。しかし、SNS上の意見は社会の意見から乖離し、人権侵害や虚偽情報による制脳的な事態が懸念される。人々の声を的確に政策に反映させるには、データに基づききめ細かい国民像を描くとともに、政策決定プロセスを理解し、人々の問題意識を政策決定者に咀嚼可能な形で伝える「ソーシャルセクター」の存在が不可欠だ。

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大きく前進するデジタル経済をどう計測するか

デジタル経済が浸透するなか、無料のデジタルサービスを経済活動としてどう捉えるか。「デジタル経済の計測」が国内外で議論されている。企業がデジタルサービスを有料化した場合の市場規模を消費者の支払い意思額から試算すると、10種類のデジタルサービスでおよそ9,000億円程度となった。正確な統計がなければ国の現状はわからず、統計の衰退は国の衰退につながる。既存統計を維持しつつ、デジタル経済を計測する新たな統計の構築が喫緊の課題だ。

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第7回テレワークに関する就業者実態調査(速報)

ロシアによるウクライナ侵攻により、世界の経済、安全保障環境は一変した。2022年5月の調査結果をみると、国内での資源調達や食料確保を促進する考えが強まり、その方針として、原子力よりもクリーンエネルギーへのシフトや、保護主義には陥らずに食料自給率を高めるという考えが芽生えてきているようだ。足元のテレワーク利用率は15%と2022年1月より1%ポイント低下し、また、感染症対策より経済対策の政策を支持する人が一層増えている。

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テレワーク、感染症対策から得た教訓とは

コロナ禍のテレワーク、感染症対策から得た教訓とは何か。過去6回にわたって実施した「就業者実態調査」のデータから、日本の課題や近未来を提示する。テレワークの仕事効率の向上には仕事、働き方の刷新が不可欠であり、テレワークの利用機会の均等にはICTスキル向上、デジタル環境整備が必要であることがわかった。またテレワークは感染症対策としても機能する可能性が高く、テレワークの活用で人流がある程度緩和されたことも推察できた。

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