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NIRAオピニオンペーパー

ローカル・コモンズの可能性

NIRAオピニオンペーパーNo.36 2018/04発行
宇野重規(NIRA総研理事/東京大学教授)、早川 誠(立正大学教授)


 「コモンズ」が再び注目される時代が到来している。地域の資源を地域コミュニティが共同管理することに、いかなる可能性があるのか。「ローカル・コモンズ」の政策的含意について注目してみたい。
 現在、空き地・空き家の増加により、日本各地で、「都市のスポンジ化」とでも呼ぶべき現象が広がっている。人口減少により需要が減少し、土地の市場価値が低下する中、市場を通じてすべての土地が有効に活用されるとは考えられない。低未利用地の地権者等と利用希望者とを行政がコーディネートし、所有権にこだわらず、複数の土地や建物に一括して利用権等を設定する仕組みも整備されつつある。地域のサステイナビリティーを重視しつつ、それぞれの個別的な状況に基づいて判断する新たな公共的主体を活用することで「ローカル・コモンズ」は実現する。
 「ローカル・コモンズ」の本質は土地や場所ばかりでない。土地や場所に出入りする多くの利用主体間のルールやネットワーク、あるいは信頼関係を発展させることもその役割である。具体的な土地や場所と結びついた信頼を、地域を超えグローバルに展開する情報や物流のサービスと結びつけることが現代的なローカル・コモンズの課題である。

○はじめに
○空き地の増加とローカル・コモンズ
○ものから人へ:地域の暗黙知をつなぐ
○おわりに

<関連研究>
ローカルコモンズに関する研究 (2017年1月~2018年3月)

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