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対談シリーズ

2010年への成長戦略、日本企業は所得収支を増やしてビジネスを拡大する

対談シリーズ第5回 2006/08発行
伊藤元重(NIRA理事長)、奥田碩(トヨタ自動車取締役相談役)

伊藤 昨今、輸出によって得る貿易黒字額より、海外からの金融収益や、海外での現地生産・ 販売によって収益を得、その儲けを日本に還流させる所得収支の額が大きくなる現象が生じはじめています。そのような流れについて、 いまだ実感が湧かないという日本人は多いと思いますが、この所得収支が貿易収支を逆転する現象について、 奥田さんはどのようにご覧になっていらっしゃいますか。
  
奥田 このような現象をもたらすもっとも大きな要因は、日本の人口減による需要の減少です。 自動車を例にとると、この十年ほど、年間販売台数600万台という状態がずっと続いています。今後人口減により、 日本国内で大幅に売れ行きを伸ばすことができないとなれば、輸出を重視することが考えられる。しかしそれも難しい。そうなると各国へ投資して、 現地生産、販売による収益を日本に還流させようとなるのは自然の流れです。実際それ以外、日本の製造業が生き延びていく方法はない、 という気がします。

  
2006年8月14日発行       (『Voice』2006年8月号 (PHP研究所 刊)より転載)

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