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研究報告書・出版物

日中韓FTA―その意義と課題―

単行本 2008/02発行
阿部一知・浦田秀次郎・NIRA 編   日本経済評論社 発行

日中韓FTA -その意義と課題-本書は、日中韓3国による地域的な自由貿易協定(Free Trade Agreement; FTA)についての、総合的な研究成果を取りまとめたものである。NIRAは2001年より、中国国務院発展研究中心(DRC)、 韓国国際経済政策研究院(KIEP)と共に、日中韓3国間の経済協力に関する共同研究を行っている。この日中韓共同研究は、 1999年11月にマニラで開催された、日本の小渕恵三首相、中国の朱鎔基首相、 韓国の金大中大統領による初めての三国首脳会談において合意されたものである。研究当初は、 中国のWTO加盟の意義や影響が関心の中心であったことから、「日中韓の貿易・投資の促進」を研究テーマとしてきたが、 2003年からは「日中韓FTAの経済効果」を取り上げてきた。
 NIRAの研究の仕組として、中韓の共同研究機関との共同研究に併行して、国内に研究会を設け、共同研究の課題の企画、 共同研究の進行についての報告聴取、共同報告書への助言などを行ってきた。加えて国内研究会独自に、 日中韓の経済的連携強化のための先導的な議論、ヒヤリングと報告書の執筆なども行ってきた。本書は、こうした国内研究会の成果と共に、 各年の共同研究の最終段階に開催される共同国際シンポジウムに提出された諸論文等を取りまとめたものである。したがって、本書には、 共同研究機関の研究成果のみならず、国内研究会委員の多くの知見と先導的な研究成果が盛り込まれている。
 本書の構成は、2つの部に分かれている。第1部は、主として国内研究会委員による執筆部分である。ここでは、 3国FTAを含む3国の経済統合にまつわる、さまざまな横断的な分析課題を取り上げている。その課題は、貿易自由化に限らず、投資、 技術標準や歴史的背景にも及んでいる。第2部は、 3国FTAによって影響を受けると想定される重要な産業部門についての研究報告がまとめられている。巻末には付属資料として、 2006年と2007年の日中韓共同研究報告書・政策提言が盛り込まれている。この研究報告書・政策提言は、日中韓共同研究の成果として、 毎年、3国の首脳に提出されているものである。

目次

はじめに 3国共同研究による日中韓FTAの意義
       伊藤元重 総合研究開発機構理事長、東京大学大学院経済学研究科教授
序論 日中韓共同研究の意義と課題
       浦田秀次郎 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授
       阿部一知 東京電機大学工学部教授
第1部 東アジア経済連携を見据えた日中韓FTAの課題
1.日中韓FTAの経済効果
       阿部一知 前出
2.日中韓3カ国の自由貿易協定からみたセンシティブ部門の考察
       片岡光彦 千葉経済大学経済学部准教授
       岡部美砂 京都学園大学経済学部講師
3.日系企業の中国・韓国への直接投資の動機,規制とパフォーマンス
       長岡貞男 一橋大学イノベーション研究センター教授
       小森谷徳純 一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程
4.東アジアの経済統合と技術標準の問題:移動通信を中心に
       丸川知雄 東京大学社会科学研究所教授
5.東アジア共同体形成への夢と展望
       井出亜夫 日本大学大学院グローバル・ビジネス研究科教授
第2部 日中韓FTAの実現を踏まえた産業別分析
6.日中韓FTAにおける農業問題
       本間正義 東京大学大学院農学生命科学研究科教授
7.自動車産業の現状と日中韓FTAに向けた展望
       岡部美砂 前出
8.日中韓域内生産ネットワーク形成が進む電気電子機器製造業
       岡部美砂 同上
9.日中韓FTAと繊維産業:域内貿易関係からの一考察
       岡部美砂 同上
10.日中韓のサービス貿易
       岡部美砂 同上
11.日中韓の物流業
       片岡光彦 前出
付属資料 日中韓共同研究報告書・政策提言2006
     日中韓共同研究報告書・政策提言2007

2008年2月発行、A5判・228ページ、ISBN978-4-8188-1980-1、定価 2940円(本体2800円)

本書は、一般書店でお求めいただけます。

 

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